
ガートナー ビジネス・インテリジェンス サミット、基調講演「BIとパフォーマンス管理シナリオ」
ガートナーBIイベント
2007/2/20 13:00
アンドレアス・ビテーラ氏がBI導入/推進に関する提言を行う
ガートナー リサーチは2月20日と21日の2日間、東京コンファレンスセンター・品川において「ビジネス・インテリジェンス サミット 2007」を開催した。会期最初の基調講演として、ガートナー リサーチのビジネス インテリジェンス リサーチ バイス プレジデントのアンドレアス・ビテーラ氏が「BIとパフォーマンス管理シナリオ」と題し、現在の動向と今後の変化、導入時の課題などについて語った。
ガートナー リサーチ ビジネス インテリジェンス リサーチ
バイス プレジデント アンドレアス・ビテーラ氏
まずビテーラ氏はBIを巨像に例え「それぞれの部門や様々な立場の人がBIにかかわっているが、個々が見ている分野が異なり全体像としては見えていない。このため、人によって必要とする機能などに隔たりがある」と現状について述べた。
さらに最新のガートナーEXP 2007 CIO調査では、CIOは2006年に続きBIをテクノロジに関する中で優先事項としてあげており、注目度の高さとその必要性を指摘する中で、「BIツールのUIにのみ目が向き、データの正確さ・品質面が見逃されている。データ品質が確かでなければBIツールから得られる情報も不確かなものになる」とビテーラ氏は警鐘を鳴らす。
さらに、BIをより活用するために必要な項目として、特にビジネスにかかわる各部署で使われている用語の意味を統一する「メタデータ管理」や、ExcelなどBIのフロントエンドとして利用する「BIの統合」、さらに予測モデリングとデータマイニングなどをあげた。
「BIは自然発生せず、必ず戦略的アプローチを持つステアリングコミッティが主導するべきである。BIコンピテシ・センターを立ち上げ、BIとパフォーマンス管理をコアコンピタンスとする企業戦略を策定する必要がある」とBI推進のポイントについて言及し、それを実現する課題として「スキルへの投資」や「スプレッドシートによる煩雑な管理の停止」などをあげた。
(ThinkIT編集局 神保 暢雄)