
ガートナー ビジネス・インテリジェンス サミット、セッション「CPMの適切なメトリクスを定義する」
ガートナーBIイベント
2007/2/20 18:45
情報を取りまとめて管理するBIコンピテンシ・センターの重要性
東京コンファレンスセンター品川において開催されている「ビジネス・インテリジェンス サミット 2007」のセッション「CPMの適切なメトリクスを定義する」では、ガートナー リサーチ アプリケーション リサーチ ディレクター デニース・ガンリー氏から、今求められるCPMの適用について語られた。
ガートナー リサーチ アプリケーション
リサーチ ディレクター デニース・ガンリー氏
ガンリー氏はまずハーバードビジネスレビューによる調査結果として、運営上の業績評価指標と財務的成果の因果関係を検証している企業は、行っていない企業に比べ、資産利益率が2.95%高く、さらに資本金利利率も5.14%高いというデータをあげた。しかし実際に因果関係モデルを検証しているのは、全体の23%に留まっているという。
「現在多くの投資家は財務以外の点に着目して投資を行っているが、これまでのCPM(企業パフォーマンス管理)は財務に重点が置かれており、投資を喚起する材料を提示できていなかった。そこでCPMに業績評価指標を盛り込むことが必要がある」と語り、価値向上に結びつけるビジネスメトリックスを見つける必要があると述べた。ガンリー氏はメトリックスを定義するための課題として以下の2つの項目をあげた。
- 業績評価基準と財務業績にはどのような関係があるか、また重視すべき業績評価基準はどちらであるか
- CPM導入の成果を向上させ、パフォーマンス管理に対する幅広いアプローチをサポートするために、メトリクスをどのように利用すべきか
さらにガートナーの予測として「2009年までに、経営陣は規制準拠より、CSR(社会的責任)を優先するようになる」と述べた上で、この取り組みを可視化できるメトリクスが求められると語った。
続けて実際にCPMを導入した事例を紹介し「自社に適したビジネス・メトリックスを見つけることが企業価値を高めるために必要だ」と強調、その中心となるのはBIコンピテンシ・センターであると締めくくった。
(ThinkIT編集局 神保 暢雄)