
ガートナー ビジネス・インテリジェンス サミット、ジェネラル・セッション「BI活用のための組織作り」
ガートナーBIイベント
2007/2/20 17:00
情報を取りまとめて管理するBIコンピテンシ・センターの重要性
東京コンファレンスセンター・品川において開催されている「ビジネス・インテリジェンス サミット 2007」のジェネラル・セッションにて、ガートナー リサーチ BI&インフォメーション・マネジメント リサーチ ディレクターの堀内 秀明氏が「BI活用のための組織作り」と題し、組織においてBIを使っていくポイントを解説した。
堀内氏は「BIには、考えなくても答えを導く形と、活用するためのスキルを身につける形の2つのアプローチがある」と述べる。この2つのアプローチの内、堀内氏は後者のスキルを身につける方法について解説した。
ガートナー リサーチ BI&インフォメーション・マネジメント
リサーチ ディレクターの堀内 秀明氏
まず現状のBIには、売り上げや新規顧客といった目に見える形での効果を期待している企業が少ないことが問題だという。またユーザのスキル不足を指摘し「ツールを使うのが難しいことよりも、情報をどのように活用させるかのスキルこそが重要だ」とし、これらの問題点を踏まえ重要なのは、BIを組織的に活用する「BIコンピテンシ・センター」だと堀内氏は続けた。
BIコンピテンシ・センターの主な役割は以下の通りになる
- ユーザが自力で各自のBIに関する基本的なニーズを満たせるように導く
- 非定型の複雑な分析をユーザ部門と協力して行う
- 繰り返し分析要望のでてくる分野に関しては、BIアプリケーションの構築を検討する
- 企業全体で利用されている分析アプローチに矛盾がないかチェックする
- ビジネス・メタデータ利用の調整を行い、適切なビジネス用語の定義・マッチングの支援を行う
- 全社で利用・サポートするBIツールの標準を設定する
以上のような役割を持ったBIコンピテンシ・センターは、あくまで情報を活用するための組織であり、IT部門と経営部門をうまくとりまとめることが必要だと締めくくった。
(ThinkIT編集局 安詮院 康広)