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第11回:LifeKeeper Data Replication For WindowsとDisk to Disk Backup
著者:サイオステクノロジー クラスタソリューショングループ
監修者:サイオステクノロジー  小野寺 章   2006/2/3
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LKDRの要件

   データレプリケーションによるミラーリングは、表2に示す要件を満たしている必要がある。
ファイルシステム
NTFS形式のボリュームのみをサポートしており、FAT形式や未割り当て領域はサポートしていない。ミラーリングの対象とするボリュームがNTFSでない場合はNTFS形式にフォーマットしなおす必要がある。
対象ボリューム
ターゲットボリュームはソースボリュームと同じか大きいサイズでなければならない。また、Windowsのシステム領域のボリューム、ページファイルを含んでいるボリューム、固定ドライブではないボリューム(CD-ROM、フロッピーディスクなど)はミラーボリュームを作成することはできない。
TCP/IP環境
リモートミラーリングの場合、更新ブロック転送はTCP/IP通信によって行われるので、サーバ間はTCP/IPネットワークで接続されている必要がある。LAN環境であれば問題ないが、LKDRをWANで利用する場合はネットワーク帯域がパフォーマンスに大きな影響を与えるので、最低でもT3以上の回線を推奨する。

表2:満たされていなければならない要件


LKDRの構成

   今回の構成を図2、表3に示す。プライマリサーバ「TESTLK1」のDドライブを、セカンダリサーバ「TESTLK2」のDドライブへミラーリングを行うのを例にLKDRによるデータレプリケーション作成手順を説明する。

サーバ構成イメージ
図2:サーバ構成イメージ


OS Windows Server 2003 Standard Edition
ドライブ構成 Cドライブ:OS、LKDRのインストール領域
Dドライブ: データレプリケーション領域

表3:サーバ構成(アクティブ/スタンバイ)


データレプリケーション・ボリュームの作成手順

   データレプリケーション・ボリュームの作成手順は表4の通りである。

  1. LKDRのインストール
  2. LKDR管理画面の起動
  3. サーバへの接続
  4. ソースボリュームの選択
  5. ターゲットボリュームの選択
  6. 作成するミラーの種類の選択
  7. ミラーの開始

表4:データレプリケーション・ボリュームの作成手順

   それでは表4の手順に従って、それぞれについて詳しく解説していく。


LKDRのインストール

   LKDRはLifeKeeper for Windowsと同様にsetup.exeを実行しインストーラに従って応答していけば完了する。

   LKDRはLifeKeeper for Windowsとは別にライセンスキーが必要であるため、ライセンスキーもインストールする。LifeKeeper for Windowsのインストールに関しては「第4回:LifeKeeper for Windowsのインストール手順」を参照していただきたい。


LKDR管理画面の起動

   GUI管理画面はWindowsサーバのスタートメニューから「LifeKeeper Data Replication → LifeKeeper Data Replication Administrator」を選択して起動する。すると下記のLifeKeeper Data Replication管理画面が起動するので、ここから設定を行っていくことでデータレプリケーションを作成できる。

LifeKeeper Data Replication管理画面の起動
図3:LifeKeeper Data Replication管理画面の起動
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


サーバへの接続

   GUI管理画面が起動できたら、LKDRに接続する。GUI管理画面のファイルメニューから「サーバへ接続」を選択すると図4のウィンドウが表示されるので、データレプリケーションを構築するプライマリサーバ「TESTLK1」を入力し、OKをクリックして接続する。

   続いてもう一度ファイルメニューから「サーバへ接続」を選択し、セカンダリサーバ「TESTLK2」を入力し、OKをクリックして接続する。

サーバへの接続
図4:サーバへの接続

   接続が完了するとLKDRの各ノードがミラー可能なボリュームと共に表示される。図5の左側に表示されているサーバ名やボリューム名をマウスでクリックしハイライトさせると、その情報が右側に表示される。

接続完了後のGUI画面の表示
図5:接続完了後のGUI画面の表示
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


ソースボリュームの選択

   サーバへの接続が完了してミラー対象ボリュームが表示されたら、ファイルメニューから作成を選択してソースボリューム選択ウィンドウを表示させる。マウスでソースボリュームとなるドライブを右クリックしてもソースボリューム選択ウィンドウを表示することができる(図6)。

ボリュームの選択
図6:ボリュームの選択

   ソースボリュームの選択ウィンドウではデータレプリケーションの元となるソースボリュームを選択する。ここでは「TESTLK1」の「Dドライブ」を選択し「次へ」をクリックする(図7)。

ソースボリュームの選択
図7:ソースボリュームの選択

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サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
著者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
サイオステクノロジーにおいて、SteelEye LifeKeeperの技術サポートや構築支援を行うエンジニア集団。日本国内で、彼ら以上にLifeKeeperを知る者たちはいないと自負している。世の中のすべてのHAクラスタがLifeKeeperになることを夢見て日々奮闘を続けている。


サイオステクノロジー株式会社 小野寺 章
監修者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社  小野寺 章
インフラストラクチャービジネスユニット
エンタープライズソリューション部 部長
国産汎用機メーカに入社し、汎用機のSEを10数年担当、1994年頃からオープン・ダウンサイジングブームの到来とともにUNIX系OSを担当し、Solaris、HP/UXでSun Cluster、Veritas Cluster、MC/ServiceGuardなどを使用した、多数のミッションクリティカルシステムのHAシステム構築に従事。2001年ノーザンライツコンピュータ(現サイオステクノロジー)へ入社後、SteelEye LifeKeeperの総責任者としての国内での販売・サポート業務に従事。


INDEX
第11回:LifeKeeper Data Replication For WindowsとDisk to Disk Backup
  はじめに
LKDRの要件
  ターゲットボリュームの選択
  Disk to Disk Backupの設定