オープンソースを使ったサーバサイドのプロファイル
第2回目となる今回は、「第1回:プロファイラとは」に引き続いてプロファイラの1つである「NetBeans Profiler」を実際にインストールする流れについて紹介します。
NetBeans Profilerとは
統合開発環境(以下、IDE)の1つに「NetBeans」があります。これは、サン・マイクロシステムズが中心となって開発が進められているオープンソースソフトウェアのIDEで、様々な機能をアドオンすることができるという特長があります。
今回インストールを行うNetBeans Profilerも、そのアドオンの1つとして提供されています。本稿執筆時点での最新バージョンは5.5.1で、NetBeans IDEのバージョン5.5.1と対応しています。
NetBeans Profilerには、以下のような機能があります。
- CPUパフォーマンスの解析
- メモリ使用量の解析
- メモリリークのデバッグ
- スレッド状態の監視
- 収集したデータをオフラインで保持
このように様々な機能を持ちながら、動作が非常に軽快であることもまた、NetBeans Profilerの特徴の1つといえるでしょう。
NetBeans Profilerの動作環境
本稿で想定しているNetBeans Profilerの動作環境は、表1の通りです。
| プロダクト名 | バージョン | |
|---|---|---|
| OS | Windows XP | SP2 |
| JDK | Sun JDK | 1.5.0_12 |
開発環境で使われることを想定し、今回は対象OSをWindows XPとしています。また、あらかじめJDKがインストールされている必要があります。
NetBeans Profilerを動かすためには、Java SEバージョン5または6以上のJDKが必要となりますので、注意してください。プロファイル対象のJavaアプリケーションはバージョン1.4.2ベー スのJDKでも実行可能ですが、独自のJVMをダウンロードして利用する必要があります。
NetBeans IDEのインストール
まず、NetBeans IDE本体をインストールするところからはじめます。本稿では、記事執筆時点での最新バージョンである「5.5.1」をダウンロードします。以下の NetBeansのWebサイトにアクセスし、「Download NetBeans IDE」というボタンをクリックしてください。
すると、Windows版の日本語対応NetBeansをダウンロードする画面が表示されます。「Download NetBeans IDE」ボタンをクリックし、「netbeans-5_5_1-windows-ja.exe」というファイルをダウンロードしてください。ダウンロード 後、ファイルをダブルクリックしてインストーラを起動します。
インストールの途中で、インストーラが「java.exe」が見つけられなかったときは、インストールされているJavaの実行ファイルを指定するようにしてください。
インストール画面でライセンス契約条件の画面が出たら、使用条件を読んだ上で「ライセンス契約条件に同意する(A)」を選択して、「次へ(N)」を クリックします。次にインストールディレクトリを指定する画面が表示されるので、適切なディレクトリを指定してください。
本稿では「C:\Java\netbeans\netbeans-5.5.1」を指定することとします。
さらに続く画面で、Java SEのJDKがインストールされているディレクトリを指定します。このディレクトリは個々の環境によって異なるため、自分の環境に合わせて適切な場所を指 定してください。あとは、「次へ(N)」をクリックしていくと、インストール作業が行われます。
インストールが成功したメッセージが表示されれば、NetBeansのインストールは完了です。「終了(F)」を押してください。