CONCAT(string1,string2)
前回はSQL文の移行に加え、ファンクションの移行について説明しました。今回は前回の続きとして、変換に注意を要するファンクションを紹介します。
CONCATは、文字列を連結する関数です。非常に単純な関数ですが、PostgreSQLではサポートされていません。しかし、文字列の連結は||演算子を使えば簡単にできますので、これをストアドファンクションを使って自作することを考えましょう。
CREATE FUNCTION CONCAT(CHAR,CHAR)
RETURNS CHAR AS
'SELECT $1 || $2' LANGUAGE 'sql';
その実行結果は次のようになります。
# SELECT concat('tsukaeru','sql');
concat
-------------
tsukaerusql
(1 行)
このように、OracleにはあるがPostgreSQLにはない関数に対しては、ユーザー定義関数として実装するという方法が有効です。
INSTR(string1,string2)
INSTR関数は、文字列の出現位置を返します。string1の中にstring2が見つかれば、その出現位置を返します。見つからなかった場合は0を返します。
PostgreSQLのマニュアルに、ストアドプロシージャを用いた移行例が示されていますので紹介します(リスト6)。

(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大表示します)
最新のPostgreSQL 8.0系列では、関数の引数に名前がつけけられるようになったため、以下のSQL文でも移行できます。
instr.sql (クリックするとソースコードが表示されます)
![]()
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ストアドプロシージャについて PostgreSQLでストアドプロシージャを作成するには、次のようにしてあらかじめストアドプロシージャの作成を有効にしておく必要があります。 |
% createlang plpgsql tsukaeru |
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ここでtsukaeruは、PL/pgSQLによるストアドプロシージャの作成を有効にするデータベース名です。PL/pgSQLは、ストアドプロシージャ*を記述するための言語の1つです。 *ストアドプロシージャの詳細に関しては、次章「ストアドプロシージャの移行」を参考にしてください。 |