「OpenStack Summit May 2015 Vancouver」レポート #7(番外編)

2015年6月4日(木)
鳥居 隆史大塚 元央

いよいよ、OpenStack Summitのレポートも最終回となりました。今回は番外編としてOpenStack Summitで行われたパーティやセッション、ミーティングなど、参加者の交流にスポットを当ててレポートします。

パーティ

OpenStack Summitでは、毎晩のように大小さまざまなパーティが開かれます。今回では、公式にスケジュールされたものとして「HP/Scality Party」が2日目(5月19日)に開かれました。

古い駅をリノベーションした「Rocky Mountain Station」という会場でマジシャンやバンドが出演し、大変賑やかなパーティでした。Webサイトでもパーティの様子が紹介されていますので、興味ある方はぜひご覧ください(http://openstackvancouver2015.flugentehosts.com/)。

OpenStack Summitの公式パーティ「HP/Scality Party」の様子

OpenStack Summitでは招待客限定や開発者・コアデベロッパー限定など、大小さまざまなパーティが開かれ、参加者にとって貴重な交流の場になっています。その中で、ここでは人類学博物館内の園庭で行われた、コア開発者/コアレビューワ限定パーティ「Core Approver」の様子を紹介します。

限定というだけあって会場には余裕があり、またサマータイムで日没がかなり遅くなっている中での屋外パーティは優雅そのものでした。PTL(Project Team Lead)や普段ではなかなか話し掛けられない有名人と気軽に話すことができる貴重な機会になりました。

Core Approverの様子。開放感あふれる会場でのパーティは優雅そのものだ
 
パーティで知り合った仲間たち。国を越えた出会いがあるのも魅力の1つ

会場風景

今回の会場となったバンクーバー・コンベンションセンターは海に面しており、全面ガラス張りで眺めの良い廊下に机やソファが並び、あちらこちらで即席のミーティングや交流が行われていました。会期中ほぼ天気が良く、快晴の海を見ながら仕事ができるという素晴らしい環境でした。

さまざまな場所にコーヒーやジュース、スナックや果物などが置かれており、会場にいれば食事に困ることはありません。ランチも用意されています。このロケーションはとても評判がよく、「このままずっとVancouverでやったら?」という人もいたようです。

会場のバンクーバー・コンベンションセンター。天気も眺めも良い最高のロケーションだ

vBrownBag

学会やカンファレンスではよくLT(Lightning Talk)が行われますが、OpenStack Summitでは「vBrownBag」と呼ばれています。15分刻みで行われるセッションはすべてビデオ撮影され、YouTubeにアップされています。

vBrownBag TechTalks at Vancouver Summit–The Schedule
http://openstack.prov12n.com/vbrownbag-techtalks-at-vancouver-summitthe-schedule/

2015 #vBrownBag OpenStack Vancouver
https://www.youtube.com/playlist?list=PL2rC-8e38bUURV8gCzH7NvBY0hj1FoFFe

OpenStack SummitのBreakout Sessionは競争率が高く、参加を希望しても多くのセッションで落選しますが、このvBrownBagにはエントリーできます。決められた時間で自分たちの活動をグローバルに発信する機会になるだけでなく、スライドを撮影して編集されているので、ビデオとしてはBreakout Sessionよりも見やすくできています。この中から面白そうなものを探して見てみるというのも良いかと思います。

vBrownBagのスケジュール。15分刻みでセッションがずらっと並ぶ

周辺ホテルでのミーティング

ミーティングは、会場内だけでなく周辺ホテルでも行われます。デザインサミットの最終日には、各プロジェクトでMeetupが行われました(デザインサミットの詳細は本イベントレポート#4を参照)。

Meetupの主な目的は、デザインサミットで話し合われなかった内容についての議論などです。筆者が参加したMagnumプロジェクトのMeetupでは会場が途中からホテルのラウンジに移動し、ビールやカクテルなどを飲みながらの話し合いとなりました。

聞いた話では、会場周辺のホテルはOpenStack Summitの出席者で宿泊はもちろんラウンジやレストランも大変な賑わいで、ホテルの従業員たちもびっくりしていたそうです。

MagnumプロジェクトのMeetupの様子。お酒を片手にざっくばらんに語り合う

終わりに

次回のOpenStack Summitは10月に東京で開催されます。今回、多くの海外の方と話をしましたが、「Tokyoには絶対行くよ!とてもExcitingだ!」と言ってくれました。6月中旬にはスポンサー募集が始まりますし、Earlybirdの申込みも始まります。東京に向けた準備はすでに始まっています。

このような大きなカンファレンスを東京で行うのは貴重な機会です。多くの方の参加を期待しています。最後に、最終日の会場で掲げられていたメッセージをもって今回のOpenStack Summit May 2015 Vancouverレポートを締めたいと思います。See ya in Tokyo!

NEC OSS推進センター
NEC OSS推進センター所属。OpenStackが公開された当初から、ネットワークに関係する部分の開発や検証を行ってきている。日本OpenStackユーザー会のボードメンバーとしてイベントや発表多数。さらに沖縄オープンラボのメンバーとしてOpenStackとSDNの融合分野における先端技術の開発・検証を主導。
NECソリューションイノベータ株式会社
Magnumプロジェクトの初期から開発に携わっている。去年の大晦日のIRC ミーティングにより、正式にOpenStack Magnumコア開発者となった。得意な言語はRuby。Python に関してはあまり知識がないため、いろいろと苦戦中。

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