Windows Azure仮想マシンでLinuxサーバーを構築しよう

2012年9月19日(水)
廣瀬 一海

Ubuntu Server 12.04の仮想マシンを構築

早速、仮想マシンを作成してみましょう。

新しい管理ポータル(https://manage.windowsazure.com/)のコマンドバーにある[+NEW]をクリックして[VIRTUAL MACHINE]を選択し、 [FROM GALLERY]を選択してください(図5)。

図5:管理ポータルで新しい仮想マシンを作成する(クリックで拡大)

VM OS Selectionから[Ubuntu Server 12.04 LTS]を選択して、右下の矢印ボタンをクリックしてください(図6)。

図6:[Ubuntu Server 12.04 LTS]を選択(クリックで拡大)

VM Configurationでは、以下の任意の値を入力してください。

  • VIRTUAL MACHINE NAME(仮想マシン名)
  • NEW USER NAME(ログインユーザー名)
  • NEW PASSWORD(ログイン時のパスワード)
  • CONFIRM PASSWORD(ログイン時のパスワード)
  • SIZE(作成するVMのサイズ)
  • CERTIFICATE(SSH証明書)

ssh証明書を登録しない場合は、パスワード認証でログインとなりますが、セキュリティの観点から公開鍵暗号でのログインをお勧めします。以下の方法で、証明書とキーペアを作成してください(図7)。

  $ openssl req -x509 -nodes -days 365 -newkey rsa:2048 -keyout myPrivateKey.key -out myCert.pem
  Generating a 2048 bit RSA private key
  ............................+++
  ............................................+++
  writing new private key to myPrivateKey.key'
  -----
  You are about to be asked to enter information that will be incorporated
  into your certificate request.
  What you are about to enter is what is called a Distinguished Name or a DN.
  There are quite a few fields but you can leave some blank
  For some fields there will be a default value,
  If you enter '.', the field will be left blank.
  -----
  Country Name (2 letter code) [AU]:JP
  State or Province Name (full name) [Some-State]:Kanagawa
  Locality Name (eg, city) []:Yokohama 
  Organization Name (eg, company) [Internet Widgits Pty Ltd]:pnop.inc
  Organizational Unit Name (eg, section) []:
  Common Name (e.g. server FQDN or YOUR name) []:Kazumi Hirose

$ chmod 600 myPrivateKey.key $ openssl x509 -outform der -in myCert.pem -out myCert.cer

図7:証明書とキーペディアを作成(クリックで拡大)

VM Modeでは、以下の任意の値を入力してください。

  • STANDALONE VIRTUAL MACHINE
  • DNS NAME(任意のDNS名)
  • STORAGE ACCOUNT(特に理由が無ければデフォルトとしてください)
  • REGION(East Asia)

執筆時点(2012.09)では、East Asiaが日本から一番近いリージョンになりますので、ここではEast Asiaを選択しています(図8)。

次に進めて、VM OptionのAVALABILITY SETに関しては、今回は用いませんのでスキップして作成をしてください。

VMの状態が図 9のRunningになるまで、しばらくの間待ちましょう。しばらくするとVMの管理画面にはCPUやメモリ利用率、ディスク利用率などのステータスグラフが表示されます。

図8:「East Asia」リージョンを選択(クリックで拡大)
図9:VMがRunning状態になるまで待つ(クリックで拡大)
図10:しばらくして、各種ステータスが表示される(クリックで拡大)

SSHで仮想マシンへ接続して、Apacheをインストール

仮想マシンの準備ができたら、sshで接続し、Apacheをインストールします。今回はUbuntuですので、apt-getを使っていますが、他のディストリビューションでも、yumなど相当するコマンドでインストールをしてください(図11)。

  $ ssh –i myPrivateKey.key –p 22 username@指定したDNS名.cloudapp.net
  $ sudo apt-get update
  $ apt-get install apache2-mpm-prefork
図11:Apacheのインストール(クリックで拡大)

HTTP 80のエンドポイントを追加

次にdnsname.cloudapp.netのエンドポイントにPORT 80を追加します。
各仮想マシンの詳細画面から[ENDPOINTS]を選択してください、sshアクセスするために必要となったPORT22が既に追加されている事がわかります(図12)。

図12:PORT22の追加を確認(クリックで拡大)

下のメニューから[ADD ENDPOINT]を選び新規ENDPOINTを追加します。Add endpoint to virtual machineでは[Add Endpoint]を選択して、次へ進めてください。

Specify endpoint detailsでは、以下のように入力しました(図13)。

  • NAME 任意の名前(ここではHTTPとしました)
  • PROTOCOL TCP
  • PUBLIC PORT 80(ロードバランサのポート)
  • PRIVATE PORT 80(仮想マシンのポート)
図13:Specify endpoint detailsでの入力内容(クリックで拡大)

しばらく待つと、エンドポイントが追加されます。ブラウザからDNS名でアクセスし、図 14のように、Apacheのデフォルトページが閲覧できる事を確認してください。

図14:Apacheのデフォルトページが表示された(クリックで拡大)
アイレット株式会社 cloudpack事業部 シニアソリューションアーキテクト

生業はインフラエンジニア。小規模から大規模なまで日々様々なインフラを構成しています。好きなクラウドはMicrosoft Azure、日頃の業務はAmazon Web Services、という感じにクラウド漬けの毎日を過ごしています。​
仕事の傍ら、勉強会やコミュニティ(日本Azureユーザー会)コアメンバとして活動しています、マイクロソフトのオープンソース戦略にとても共感し、Microsoft MVPとして情報発信や交流を行っています。
Microsoft MVP Microsoft Azure

cloudpack公式サイト:http://cloudpack.jp

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