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IoTは我々の生活をどのように変えるのか

2017年5月15日(月)
ReadWrite Japan

我々の生活はIoTによって変化している。多くの人たちにとっては大したことに聞こえないかも知れないが、これは確かなことだ。エレベーターから飛行機に至るまで、コネクテッドデバイスの数は今後3年のうちに300億に達するという。IoTは明らかに急速に進んでおり、大企業はIoTで何ができるかという限界を常に押し広げている。

ミュンヘンで最近開かれたGenius of Thingsでは、IBMが生活や仕事、娯楽をどのように変えるのかというデモンストレーションが行われた。私の関心をひいた開発は以下の内容だ。

デジタルツイン

digital twin

これまでは製品のコンセプトを生み出し、設計し、開発を行うという時間もリソースもかかるプロセスだった。デジタルツインはライフサイクルを通して維持された資産をクラウドベースで管理することにより、プロセスの効率を高めようとするものだ。資産へはプロセスに関わる全ての人がアクセス可能であり、結果エラーが減り、効率の向上につながる。

AirbusとSchaefflerはデジタルツインをエンジンとベアリングで採用している2社だ。Airbusはこの技術を使用し、さまざまなエンジニア部門が協力できるスレッドを作成している。問題が見つかればそれがメンテナンスのせいなのか、製造段階で問題があったのか、設計に問題があったのかを追求することができる。

認知学的コマース

cognitive

認知学的コマースの究極の目的とは、個人個人の詳細な好みに応じてパーソナライズされたサービスを提供することだ。そのためには音声認識から機械学習に至るまで、幅広いテクノロジーが要求される。

VISAはIBMと協力して、IoTデバイスからの柔軟な支払いを可能にしようとしている。これにより、重要な情報が含まれるカードの携帯の必要がやがてなくなり、人々の旅はより簡単で安全なものになるだろう。

予防的メンテナンス

predictive

その名が示す通り、予防的メンテナンスとはセンサーからの情報を分析し、資産のメンテナンスの必要性を予測するものだ。これにより資産の稼働率やメンテナスコストの削減、顧客満足度の向上につなげることが出来る。

貨物輸送と旅客移送のリーディングカンパニーであるSNCFは、IBMと協力して同社の全鉄道システムをIoTエコシステムに結びつけた。センサーから集められたデータを使い、SNCFは電車や線路のメンテナンス需要の予測や、資産の稼働率、セキュリティの向上、予想外のダウンタイムの軽減を達成できることだろう。

IoTは世界を変える力を持っているが、我々はまだその入り口に立っただけに過ぎない。あと数年でIBMなどのような大企業によって生活が変わる様を目にすることが出来るだろう。

RONALD VAN LOON
[原文4]

※本ニュース記事はReadWrite Japanから提供を受けて配信しています。
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