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  インタビュー

書籍『フリーランスで行こう!』発売記念インタビュー 高田ゲンキが語る見どころと、連載・書籍化に込めた思いとは

2018年8月30日(木)
佐藤 まり子

書籍『フリーランスで行こう!』がいよいよ発売!

2018年8月22日(水)、Think ITで公開中の高田ゲンキさんによる人気コミックエッセイ「ライフハックで行こう! ―Think IT edition―」で2016年11月~2018年1月までに公開(現在は限定公開中)した「フリーランスのススメ」をまとめた書籍『フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」』が発売されました。

本書では、

「会社を辞めてフリーランスになりたい!」
「好きなことを仕事にしたい!」

という方々に向けて、ゲンキさんの14年間に及ぶフリーランス生活から、フリーランスになる方法や好きなことを仕事にして働く方法の一例を示しています。

今回は、本書の発売を記念して、本書の見どころや連載と書籍化に込めた想いについてゲンキさんに伺いました。

インタビューは大磯のハウススタジオ「EPINARD(エピナール)」にて行われました

高田ゲンキが語る、本書のみどころ

フリーランスライフを疑似体験!

  • 佐藤:まず、本書の見どころを教えてください。
  • ゲンキ:「ライフハックで行こう!」を描く以前からブログでも自分の働き方を発信していましたが、世の中でフリーランスの働き方が注目されてくるにつれて「こういう働き方があるんだ」と多くの人が知る機会が増えてきていると思います。
    最近では、特に若い人たちから「フリーランスになりたいのですが、どうすれば良いですか」と質問を受けることが増えてきたのですが、フリーランスの実態についてはあまり知られていないのが現状ではないでしょうか。
    ひとことでフリーランスと言っても、人によって働き方やライフスタイルは異なりますし、そもそもフリーランス自身が自分たちの働き方を発信していなかったり、メディアも踏み込んで情報を発信していなかったりで、情報が足りていなかったと感じます。
    なので、本書を読むことで、あたかも僕のフリーランスライフを疑似体験できているように感じてもらえたら嬉しいですね。

フリーランスに起きがちな法律のトラブルとして、イラストが無断改変された事例とその対応についてマンガでわかりやすく描かれています

  • 佐藤:実体験を基にしたマンガということもあり、感情移入しやすいというか、読んでいて引き込まれました。
  • ゲンキ:ありがたいことに、他の読者の方からも「読んでいて引き込まれる」と感想をいただいています。フリーランス志望ではない人でも「フリーランスになるとこういう働き方ができるんだ」と、ご自身の働き方や人生の選択肢の参考にしていただきたいです。
    また、イラストレーターではなくても、フリーランスであれば僕の実体験は応用がきく部分も多いと思います。例えば、「フリーランスの営業術」の章では仕事の見つけ方について詳しく紹介していますが、営業にお悩みの方には参考になるはずです。

ゲンキさんの営業は、自分のイラストにマッチしそうな出版社へ片っ端からアタック! こんな風に受け入れてもらえることもあれば…

存在を否定されるくらいのダメ出しをされたことも!

シーンや表情など、場面場面の様々な表現にも注目!

  • 佐藤:見どころの一つに、様々な表情があると思います。個人的に一番好きなのはゲンキさんが雷に撃たれている「ビカビカドカーン」というシーン(笑)。一方で、プロローグの見開きページのように街の様子を静かに描いたイラストレーションもありますよね。

私が個人的に一番好きな「ビカビカドカーン」のシーン。イラストもかわいい!

プロローグ冒頭の見開きページ。「何か大きなことが動きだす」ことを思わせる名シーンです

  • ゲンキ:そうですね。細かいところまで描き込んだ絵も見どころの一つです。よーく見ると発見があって楽しいかもしれません。実は、ご指摘いただいたプロローグの見開きを一番頑張りました(笑)。
  • 佐藤:細かい描き込みと言えば、不払いクライアントとのトラブルの話では、ゲンキさんが学生時代にアルバイトしていたラーメン屋さんのカットが出てきますよね。
  • ゲンキ:そうですね。今回のインタビューとYouTube生中継(別掲)行った、ここEPINARD(エピナール)も本書に登場します。実は僕と妻が出会った場所がこのハウススタジオなんです。

本書に登場するラーメン屋さんは、実際にゲンキさんが高校時代から5年間バイトをしていたという平塚の名店「やまかわ」

やまかわ定番の味噌ラーメン。名店の名に恥じない、間違いのない美味しさでした!

EPINARD(エピナール)のこの場所もちょっと本書に登場します。ゲンキさんと奥さんが出会った運命の場所!

書き下ろしの新エピソードも!

  • 佐藤:本書では、Web連載になかった新エピソードも書き下ろしで掲載されていますね。
  • ゲンキ:はい、イラストレーターであれば一度は憧れる「個展」に関するエピソードを描きました。
    Web連載だと明確な失敗談が書けなかったんです。「1回失敗したけど、結局はうまく行く」といったオチがないと読者の方がモヤっとしてしまうので、一つの話の中でハッピーエンドにすることを心がけていました。
    でも、本であれば一話を通して失敗しても次の話でハッピーエンドにできますから。また、僕自身も、あまり失敗談を書きたくないという気持ちがありました。
  • 佐藤:ほかに、書籍だからこそ工夫された点などはありますか?
  • ゲンキ:Web連載には夫婦ネタがもう少しあったのですが、その部分は省略しました。結婚していないフリーランスの方もいますし、僕は夫婦でフリーランスですが、パートナーの片方が会社員という方もいるでしょうし。僕らの例が必ずしも参考になるとは限らないと考えて、できるだけ多くの人が自分に置き換えやすいエピソードを選びました。
    また、夫婦のあれこれを強調するのではなく、今回の書籍では著作権の話でもめた時の法律の相談相手として登場してもらいました。あとは、本書限定でおまけの新規カットも追加しています。僕のお気に入りのアイテムなどを紹介しているので、こちらも楽しんでいただけると嬉しいです。

奥さんの法学部時代の知識をフル活用して著作権問題を乗り越えた2人。本書でも最高のみどころの一つです

高田ゲンキが語る、連載と書籍化に込めた思い

憧れの人に会いに行くということ

  • 佐藤:本書のエピソードの一つに「憧れの人に会いに行く」というものがありました。私も憧れた人に会いに行って話を聞いたことがあり、移住先にオランダを選んだのもその方の影響が大きいです。

ゲンキさんが最も尊敬し憧れるイラストレーター大寺 聡さんと語るシーン

  • ゲンキ:これは難しいところがあって、すぐ会いに行けばいいというものではないと思うんです。会ったところで相手に得るものがなければ、時間を浪費させるだけになってしまいます。
    僕は、大寺さんに会えたら嬉しいとは思っていましたが、尊敬しすぎて「会ってください」って言えなかったんです。そんな時、Webサイトの掲示板に「個展のDMを作りました」と、大寺さんからの書き込みがありました。当時まだ、ブログもない時代です。
    掲示板(BBS)にファンの方に向けて「DMを作ったから送ります」と発信していらっしゃいました。僕はそれまで掲示板を静観している隠れファンだったのですが、思い切ってメールしたんです。「どうしても個展用に作ったDMを見て見たいので送って欲しいです」と。
    でも、なかなかお返事がなくて。そしたら、一週間くらいして、今まで作ったポストカード全てが送られて来ました。もう感激してしまって。個展は鹿児島でしたが、「大寺さんの個展に行きたい」と強く思いました。
    ただ、わざわざ予定を空けていただくのは申し訳ない。かといって何にも言わずに来られるのも迷惑だろうしと考えて、「会えたらいいな」くらいの気持ちで行きました。
  • 佐藤:相手の方に会う時に、最低限しておくべきことなどありますか?
  • ゲンキ:詳しくは僕のブログ記事「会いたい人に会う時は、必ず事前に◯◯しておこう!!」にまとめていますが、ただ会いに行くのではなく、事前にその方のことを調べまくります。前提の部分を共有できているかどうかで、話せる内容も違ってきます。わざわざ会いに行くのなら、それくらいのことはしておきましょう。
    でも、会いに行って実際に会えたとしても、その時点で相手の方に与えられるものは少ないです。今後、どれくらいうまくいくかも分かりません。その時は返せなくても「大寺さんがびっくりするくらい成功しよう」と当時は思いました。

若い人たちが居心地の良い環境を作りたい

  • 佐藤:大寺さんは「自分に恩を返すのではなく、自分より若い人たちに同じことをしてあげてほしい」とおっしゃっていました。ゲンキさんが後発の人たちのために心がけていることはありますか?
  • ゲンキ:僕は「年上だから偉い」という感覚が好きではありません。無条件に親が偉いというのは自然界にはない考え方だと思いますし、進化という面で考えると自分より若い世代のほうが進化しているはずです。ただ、知識は不足している。そんな彼らが活躍しやすい場を作って行きたいと思っています。
    年配者は自分にとって居心地の良い環境を作ろうと思えば作れますが、「優れたポテンシャルを持つ若い人たちがどうすれば活躍しやすいのか」を年配者が考えてあげることが大切なのではないでしょうか。

大寺さんのこの言葉は、今でもゲンキさんの心に強く残っています

  • 佐藤:ゲンキさんのようなキャリアを積みたい人に向けてメッセージをお願いします。
  • ゲンキ:僕のキャリア形成がうまく行っている理由は、経営者やマーケターの視点でイラストを考えているからかもしれません。自己表現で絵を書いてしまうとアーティストになってしまいます。
    自分のスキルをどうやってマーケットに訴求するかを考えることが大切ではないでしょうか。イラストを製造して、売る会社の社長のような気持ちになって、どうやってマネタイズするかを考えるんです。
    自分で考えて営業して、どうやって売るかを考えることは、とても楽しいですよ。
  • 佐藤:「これだ」という自分の商品・サービスがあるって素敵です。今日はどうもありがとうございました!

結局、最後に一番言いたかったのは「フリーランスは最高だぜ!」ということ

書籍『フリーランスで行こう! 会社に頼らない、新しい「働き方」』大好評発売中!

少年時代からフリーランス的な働き方にあこがれ、14年前にイラストレーターとして独立した筆者の、会社員から独立するまで、独立してからの仕事の取り方、お金や法律の問題、海外移住など、その悲喜こもごもをあますことなくマンガで紹介しています。詳細はコチラ!

「高田ゲンキ「フリーランスで行こう!」発売記念 YouTube生放送」

書籍発売記念のYouTube生放送を行いました。YoutubeのThink ITチャンネルからいつでも参照できます。著者のゲンキさん、本書編集担当の伊藤さんから見た本書の見どころ紹介のほか、読者の皆さんからの質問にお答えしています。

フリーのライター&Webディレクター。2017年5月にオランダに移住しWeb構築やライティングなどを中心に活動中。オランダでは剣道用品の販売も。持っている資格は剣道五段、TOEIC880点。趣味は旅行と読書と寝ること。https://1design.jp/
Twitter:https://twitter.com/mariko_cabin442
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