スクリプトはどうやって見つける?

2008年5月1日(木)
尾藤 正人

周りで使っている人はいるか、利用率はどのくらいか

 周りに使っている人がいれば、その人に聞いてみるのが一番です。運用実績もわかりますし、何かあった時に質問して解決することができます。たとえ他に良さそうなライブラリがあったとしても、周りのサポートが得られるものを選択するのも1つの手です。ライブラリはうまく活用できてこそ意味があるので、うまく使いこなせるかどうかもライブラリ選びの重要なポイントです。

 周りに使っている人がいなければ、雑誌やブログの情報を活用しましょう。雑誌の場合、ある程度実績のあるライブラリが紹介されます。比較的新しいライブラリは、ブログで情報を集めるのがいいでしょう。

 今回紹介したポータルサイトでは、ダウンロード数を確認できます。たくさんダウンロードされているライブラリほど、たくさんの人に活用されていることを示しているので、有用なライブラリである確率が高いと言えるでしょう。

 また、ライブラリが有用であればあるほど、ユーザ数も多くバグ修正や機能追加の要望も高くなります。そのため必然的に更新頻度が高くなる傾向にあるようです。先ほどダウンロード数の多さがライブラリの有用性の指針になることを述べましたが、合わせて更新頻度の確認を怠らないように注意してください。過去に非常に使われたライブラリが現在では他のライブラリにトレンドが移行してしまっている場合があります。現在でも活発に活用されているライブラリは比較的更新頻度が高くなります。

 さらに多くのライブラリを開発しているなど、実績のある開発者の作ったライブラリは信頼性が高いと言えるでしょう。そのライブラリの開発者が他にどのようなものを開発しているかチェックしてみてください。

実際に使ってみる

 究極の評価方法が実際に使ってみることでしょう。ライブラリを実際に使ってみるには多少の時間はかかりますが、それでも新しくスクラッチから作成することを考えれば、それほど時間のかかる作業ではありません。

 実際に使ってみたら、使い方や感想などをブログに書いたりして世の中にフィードバックするように心がけましょう。バグ修正や機能追加をした場合は、ぜひ開発者の方にフィードバックしてあげてください。そうすることで同じような現象に困ってる開発者もあなたと同じように幸せになることができます。

 今回はライブラリの簡単な探し方、評価の仕方について説明してきました。ライブラリをうまく活用することで、プログラムが短くなり、開発工数、メンテナンスコストの削減が期待できます。次回以降は、実際にどのような形でライブラリを使えばいいのか具体的な内容について説明していきます。

ウノウ株式会社
CTO。広島市立大学大学院在学中にVine Linux SPARC版の開発を行う。2002年4月、HDEに入社。2003年度未踏ユースプロジェクトに採択され、「みかん - サーバ自動選択型FTPサーバの開発」を行う。退職後、シリコンバレーに語学留学のため渡米。2004年12月、帰国してウノウに参画。写真共有サイト「フォト蔵」を開発中。ブログ:ベイエリア情報局http://blog.bz2.jp/

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