PEARのライブラリを利用しよう!
PEARのコマンド「pear」を利用する!
それでは今回は、PHP公式ライブラリであるPEARを実際に利用してみることにします。今回取り上げるのは、コマンドラインからPEARパッケージをダウンロードし利用する方法です。PEARパッケージのインストールとアンインストールは非常に簡単です。PHPをインストールした際にデフォルトでPEARコマンドが用意されておりますので、そちらを利用します。
PEARコマンドはPHPのバイナリと同じディレクトリに配置されており、PHPをyumなどからインストールした場合は、/usr/local/bin以下にあります。ソースからコンパイルして利用する場合は、ご自身の環境に合わせて適宜パスを読み替えて試してください。
さて、PEARのコマンドはすべてpearコマンドを利用して行います。pearコマンドの利用方法は、引数を「help」とすれば一覧を見ることができます(リスト1)。
このとき、利用したいコマンドの前にhelpと入力することで、利用するコマンドの細かなオプションや詳細な利用方法を見ることができます。pearコマンドは、PEARパッケージのインストール・アンインストールのほかにも、現在インストールされているPEARパッケージの一覧を表示したり、ダウンロードチャンネルの追加を行ったりすることができます。また、サードパーティ製のフレームワークや、ライブラリ(パッケージ)が公開されているチャンネルを追加または利用することで、pearコマンドを使って簡単に管理できる機構になっています。
それでは実際にPEARのコマンドを利用してみましょう。とりあえず現在インストール済みのPEARパッケージ一覧を表示してみます。引数を「list」とすれば確認ができます(リスト2)。
デフォルト時にはチャンネルはPEAR公式のpear.php.netの1つだけで、パッケージも「PEAR」などの最小限に限られています。このパッケージはPEARの基礎となるものですので、アンインストールすることができません。
PEAR公式サイトからパッケージを検索する
次にどのパッケージを選ぶかですが、パッケージはカテゴリ分けされていて、1つのカテゴリに複数のパッケージが存在しています。そのため目的とするパッケージのカテゴリからパッケージを絞り込みます。
目的のパッケージを見つけたら、そのパッケージが目的に合ったものかを確認しましょう。パッケージのページには、Summaryに概要が、Descriptionに要約が記載されていますので、大体の概要をつかむことができます。また、詳細な情報はパッケージのDocumentationに記載されていますので、phpDocumentor形式のAPI Documentや一般ユーザ向けのEnd-User Documentationで確認します。