たかはしもとのぶの「はじめてのオープンソース」 1

特別編!LinuxWorldで森君と握手!

金子さんからの指令:Go to LinuxWorld! 社会人2年目に入った森君。金子さんが物理的にそばにいないものの、テレビ会議システムを使って、毎晩のように作業報告を行う毎日にも慣れてきました。ある日、作業報告を終えて回線を切断しようとしたとき「あ、森君。そういえば、去年LinuxWorld E

たかはしもとのぶ(高橋基信)

2008年5月21日 20:00

金子さんからの指令:Go to LinuxWorld!

 社会人2年目に入った森君。金子さんが物理的にそばにいないものの、テレビ会議システムを使って、毎晩のように作業報告を行う毎日にも慣れてきました。ある日、作業報告を終えて回線を切断しようとしたとき「あ、森君。そういえば、去年LinuxWorld Expo/Tokyo 2007(http://www.idg.co.jp/expo/lw/lw2007/")に行ったの、覚えてる?」と聞かれました。

[森君]
「りなっくす・わーるど・えきすぽ」ですか?あぁ、そういえば、配属直後にどこかに連れてってもらいましたよね。あれですか?

[金子さん]
そうそう、今年も開催されるから、時間を作って行ってらっしゃい。

[森君]
去年は話を聞いてもわけがわからなかったけど、今年は少しくらい理解できるようになっているんでしょうか?

[金子さん]
もちろん、そういうのもあるけど、今のLinuxを取り巻くビジネスの様子を直接感じ取るのは、それ以上に大事なことよ。わたしの分も聞いてきてね。行ってらっしゃい!

新人がイベントに参加する意義は?

[森君]
青井部長、昨日の金子さんへの作業報告のときに「LinuxWorld Expo/Tokyo 2008に行って来れば?」と指示があったのですが、青井部長やもとのぶ先生の予定はいかがでしょうか?

[青井部長]
ここ数年は部を代表して、もとのぶ先生と金子さんに参加していただいていました。今年は金子さんが行かれないので、その分を森君に頼んだのでしょう。

[森君]
えーっ!?僕が金子さんの替わり?それに、去年も金子さんと一緒に回りましたけど、右も左もわからない状態だったんですよね…ちょっと不安になってきたかも。

[もとのぶ先生]
金子さんは、去年はこうしたイベントがあるってことを知ってほしいと考えていたのだと思うよ。わたしが新人のころも、わけがわからないままこうしたイベントに参加してくるよう指示されましたよ。

新しい技術やトレンドを知ることも大事だけど、新人さんがこうしたイベントに参加する意義は、オープンソースに携わる企業を知ったり、どんな分野での利用が多いのかを実感できることにあると思うんだ。だから、あまり肩ひじ張らずに行ってくるといいよ。

[青井部長]
もとのぶ先生のおっしゃる通りですね。

[森君]
みんなが同じことをおっしゃるので、少しだけ安心しました。でも、ちょっとくらいは内容を理解できないと、去年からまったく変わってないと金子さんに指摘されちゃいそうで、悔しいなぁ。全部とは言わないまでも、少しくらいはわかるぞ!ってところがあるといいなぁ。

[青井部長]
それでは、1つだけヒントを出しましょう。

こうしたイベントは、主催する団体や企業によって、趣が違うのも特徴です。オープンソースがメインになっているイベントはいくつかありますが、このLinuxWorld Expoは、技術面はもちろんのこと、オープンソースをビジネスでどう生かすか、といった面を重視しているのが大きな特徴でしょう。

そのため、多くの企業や団体が後援・協賛・スポンサーといった形でかかわっています。どういった企業や団体がかかわっているかについては、LinuxWorld Expo/Tokyo 2008の開催概要を見るとわかりますね。

一方で、オープンソースカンファレンスは、ユーザ会などコミュニティの参加も多く、趣味でオープンソースにかかわっている人から、ビジネスでオープンソースに携わる人まで、幅広く網羅しています。

視点が違うので、同じオープンソースに関するセッションでも、中身が大きく違ってくるのです。森君はビジネスでオープンソースにかかわっているのですから、自分の仕事にかかわるものがあれば、それがほかの企業でどう利用されているかを把握したり、オープンソースにかかわる会社が、どういうビジョンを描いているか、そうしたことを学んできてください。

ただ参加するだけでなく、あらかじめ、どのセッションを聞くか、ブースはどこを中心に見学するか、そうしたことをある程度考えてから行ってきてほしいということですよ。きっと、金子さんがここにいたら、同じことを言うでしょうね。

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