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| Ruby 1.9.1を試そう! | ||||||||||
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現在、Ruby 1.9.1を2007年中にリリースするために、鋭意開発を進めています。開発版リポジトリはSubversionで公開されていますので、誰でも試すことが可能です。そこで、本記事の最後にRuby 1.9.1リリースのために開発中である、Ruby 1.9.0を試す方法を紹介します。 このバージョンで自分のプログラムが動くか確認してみてください。そして、開発版Rubyにバグを見つけたらぜひ教えてください。 |
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| Windowsの場合 | ||||||||||
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Windows版Rubyはいくつかのバージョンがあるのですが、ここではMicrosoft Visual Studio 2005(VS2005)を利用したビルド手法を紹介します。まず、VS2005とRuby 1.8.xを準備してインストールしてください(注2)。また、Subversionをインストールしておいてください。WindowsではTortoiseSVNも便利だと思います。その他、bisonやsedなどのツールが必要となりますので、cygwinなどを利用してできるようにしておいてください。
※注2:
Ruby開発版をインストールするためにはRubyが必要になりました。Ruby処理系をビルドするために必要なファイルをRubyを用いて生成するためです。今後、ソースコードパッケージとして配布する際には生成したファイルを含める予定ですので、そちらを用いればRubyは必要ありません。
次のコマンドでRuby 1.9のソースコードをダウンロードします。
> svn co http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/trunk ruby-1.9
ビルドディレクトリを作ります。
> mkdir build-ruby-1.9
ビルド前の設定を行います。ここではprefixを指定してインストール先ディレクトリを「C:\ruby-1.9」にしています。この設定はお好みでどうぞ。
> ..\ruby-1.9\win32\configure.bat --prefix=c:/ruby-1.9
nmakeコマンドを利用してビルドを実行します。
> nmake
testを実行して、きちんとビルドできたか確認します。
> make test
なお、bootstraptest/test_knownbug.rbというファイルに格納されているテストは、名前の通りまだ解決していないバグですので、もしそのファイルに含まれているテストが失敗していれば、そのエラーは無視してください(まだ開発版なので勘弁してください)。 テストの結果に納得したら、nmake installコマンドを実行してインストールします。先ほどconfigureで指定した「c:\ruby-1.9」にコマンドやライブラリなどがインストールされます。
> nmake install
次のコマンドで実際にインストールされているか確認できます。
> c:\ruby-1.9\bin\ruby.exe -v
バージョン表示がされたらインストール成功です。 |
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| Linuxなど、UNIX系OSの場合 | ||||||||||
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LinuxなどのUNIX系OSの場合、autoconf、make、gccなど、定番の開発用ソフトウェアに加えて(注3)ruby 1.8.xをインストールしてください。また、リポジトリからソースコードをダウンロードするためにSubversionをインストールしてください。
※注3:
Ruby開発版をインストールするためにはRubyが必要になりました。Ruby処理系をビルドするために必要なファイルをRubyを用いて生成するためです。今後、ソースコードパッケージとして配布する際には生成したファイルを含める予定ですので、そちらを用いればRubyは必要ありません。
次のコマンドでRuby 1.9のソースコードをダウンロードします。
$ svn co http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/trunk ruby-1.9
autoconfコマンドを実行してconfigureファイルを作成します。
$ cd ruby-1.9
ビルドディレクトリを作ります。
$ mkdir build-ruby-1.9
configureを実行します。このとき、prefixを指定して、インストール先ディレクトリを「/tmp/ruby-1.9」に指定しておきます。この設定はお好みでどうぞ。
$ ../ruby-1.9/configure --prefix=/tmp/ruby-1.9
makeコマンドを実行して、ビルドを行います。
$ make
testを実行して、きちんとビルドできたか確認します。
$ make test
なお、bootstraptest/test_knownbug.rbというファイルに格納されているテストは、名前のとおりまだ解決していないバグですので、そのエラーは無視してください(まだ開発版なので)。 テストの結果に納得したら、make installコマンドを実行してインストールします。先ほどconfigureで指定した/tmp/ruby-1.9にコマンドやライブラリなどがインストールされます。
$ make install
次のコマンドで実際にインストールされているか確認できます。
$ /tmp/ruby-1.9/bin/ruby -v
Rubyのバージョンが表示されればインストールは成功です。 |
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| おわりに | ||||||||||
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本記事では、今冬にリリース予定のRuby 1.9.1について簡単に紹介しました。 これまでのRubyとは違い、バージョン1.9.1では仮想マシンの導入、およびM17N対応と、かなり大きな変更が入ります。そのため、実際にリリースされた後、どのような状況になるのかちょっと予測がつきません。またRuby 1.9.1では、1.9で導入される細かい仕様修正の影響でRuby on Railsが動かないという大きな問題があります。 ですが、Ruby 1.8.xも安定して利用されたのは1.8.5以降という話もありますので、安定するまで見守っていただければと思っています。Ruby 1.8.xのサポートは、Ruby 1.9.1以降も当分続くそうですので、安定版を求める人はそちらをご利用いただければと思います。 現在、Ruby 1.9.1のための開発は鋭意続けています。実は今日(2007年9月26日現在)もRuby 1.9のM17N仕様検討のための開発者ミーティングがありました。1日中議論をしていてヘトヘトです。そんなわけでいろいろ頑張ってますので、Ruby 1.9.1、どうぞお楽しみに。 |
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