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| 携帯電話とPDA | ||||||||||||||||
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ここでWindows Mobileデバイスの立ち位置について考えてみよう。従来、このようなデバイスは「PDA(Personal Digital Assistant)」と呼ばれ、表1のように、かなり限定された用途でのみ活用されていた。
表1:旧来のPDAの主な用途 PDAはあくまで、メインにPCを利用しているユーザが、外出先でもデータの閲覧と簡単な修正を行える程度の機能のみを備えていた。その後、直接PDAから電子メールの送受信やWebページの閲覧を行いたいという需要から、簡易的な通信機能が搭載されるようになった。 この段階では携帯電話よりも、PCとの連携が重視され、アプリケーション開発の自由度が高くなった程度の物であり、通信機能は「通話ができない」という点で携帯電話よりも劣るものであった。 そこに登場するのが「スマートフォン」と呼ばれる、PDAと携帯電話が一体化されたデバイス群である。スマートフォンという定義は非常に流動的で、現状では「電話機能を持ったPDA」という認識が一般的に持たれている。 このスマートフォンの中心的存在となっているのが、OSとしてWindows Mobile 5.0を採用した、Windows Mobileデバイスである。 |
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| Windows Mobileとは何か | ||||||||||||||||
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Windows MobileはもともとMicrosoftがPDA向けに提供していた「Windows CE」の流れをくむOSである。320×240ドットのタッチパネル搭載液晶モニタで操作することが基本で、アプリケーションはマルチタスクで動作する。操作性はWindowsに近いものの、あくまでそれは操作性と見た目のみで、Windows用のソフトウェアは動作しない。 またWindowsに比べ、動作するハードウェアや採用するソフトウェアの仕様が厳格に設定されていた。そのため特に、OSの操作性に手を加えるような「強力な日本語変換ソフト」や「PC用の通信用カード」の導入が難しいという状況が長く続いた。これらの点から、日本ではPalmやZaurusに対して普及が遅れた面が強い。 Palmは、Windows CEと同様にPCとの連携が基本であったが、本家Palm以外のHandspringやSonyをはじめとするサードベンダーによって通信機能の強化がはかられた。また多くのオンラインソフトの開発者らによって様々なアプリケーションも登場している。 Zaurus側は、まったく別のアプローチを採用した。PCとの連携も可能だが、基本的には単体での利用が中心で、通信機能などを積極的に取り込んだ。さらにOSをLinuxベースのものに変更するという大改革を行い、独自路線による拡張を成し遂げた。 Windows CEの展開は後手にまわり続け、最終的に制限が撤廃されるまで他のPDA製品に遅れをとる形となった。撤廃後は、CPUの高機能化や通信機能への対応、ベンダー各社の独自機能の搭載などが進められた。 さらに、CFカードスロットの搭載によるPHSへの対応や無線LAN機能の採用によって、PCと連携できるにもかかわらず、単体で電子メールのやり取りや限定的ながらWebブラウズを行える環境が整うにつれ、その勢力を拡大している。 そして、2005年にウィルコムが投入した「W-Zero3」によって、その状況は一変した。 |
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