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| 4. ピアツーピア方式 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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シンクライアントシステムというより、遠隔利用ソリューションといったほうがわかりやすいかもしれません。自分の席にあるPCに、外出時や自宅で利用するクライアントからピアツーピアプロトコルを利用して「1:1」接続し、自席のPCを遠隔操作するものです(図4)。 ![]() 図4:ピアツーピア方式 |
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| ピアツーピア方式の利点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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この方式のメリットには、以下のような点があります。 |
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| アプリケーションの動作 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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自席にあるPCに外出先からアクセスするだけなので、自分の席にあるPCのアプリケーションを複数ユーザで同時利用することはありません。ですから、従来システムからシンクライアントシステムに変更しても、これまで動作していたアプリケーションは動作するといっても大丈夫でしょう。
表4:ピアツーピア方式の利点 |
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| ピアツーピア方式の配慮すべき点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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この方式では、以下の点を配慮しておく必要があります。 |
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| TCO | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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従来通り、机の上にはPCがあり、モバイル環境用にハードディスクがないシンクライアント端末を追加するので、TCOは削減というより、むしろ従来の2倍以上になると考えられます。ITリテラシーが高い組織で、セキュリティのためだけに多くの投資ができる組織に向いています。また、机上端末とシンクライアント端末は「1:1」なので、机上の端末の電源は原則として常に「ON」にする必要があります。 |
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| 耐久性とエコロジー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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これまで1人1台PCだったのが、セキュリティ対策として1人2台になりますので、消費電力、産業廃棄物は増加し、環境に配慮しているとはいえません。 またセンター型やブレード型と同様に「アプリケーションの種類」についても配慮が必要です。 |
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| ネットワークブート方式 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ネットワークブート方式とは、サーバ側にOSイメージを置き、PXE(Preboot eXecution Environment)という規格を用いてOSを端末側で起動するものです。 端末には最小限のOSしか搭載されず、コンピュータの起動時にサーバからOSイメージを取得し、OS本体を端末側で起動します。これは、結局はOSが端末で起動されるので、ディスクレスPCといえるでしょう。 よって冒頭でも述べましたがネットワークブート方式は、第1回の定義からすればシンクライアントシステムとはいえません。 |
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| ケーブル方式 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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PCにはモニターのような出力装置、マウスやキーボードのような入力装置があります。これらの装置はケーブルを通じてPC本体と繋がっています。ケーブル方式とは、このケーブルを長くしてサーバ側とクライアント側を繋ぐ方式です。これはシンクライアントシステムというより、むしろケーブルソリューションといえます。 この方式は、TCP/IP通信ではないので、従来ネットワークに悪影響を与える心配はありませんが、ベンダー独自のプロトコロルを利用するので、従来ネットワークとは別系統のネットワークを物理的に配備する必要があります。導入がマルチフロアの場合やネットワークの物理的な制約によって制限される可能性があります。 またユーザ側には端末というより、入出力装置しかありませんし、持ち運ぶこともできないので、端末からは情報漏洩しません。しかし、本当の端末はウイルス感染などによって情報漏洩する可能性はあります。 これまで解説した方式をどのベンダーが採用しているかを表5にしましたので、参考にしてみてください。
表5:各社のシンクライアントシステムの領域
※注1:
協業などにより、提供しているものは含んでいません。
次回は、シンクライアントシステムの事例紹介とシンクライアントの今後です。 |
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