|
||||||||||
| 1 2 3 次のページ | ||||||||||
| シンクライアントシステムの構造 | ||||||||||
|
本連載の「第1回:シンクライアントとは何か」でも解説したように、シンクライアントシステムとは、必要最低限なソフトウェアだけを搭載した端末です。したがって、端末には通常のPCに搭載されているCPUやメモリ、ハードディスクやOSなどがあってもよいですし、なくてもよいのです。 シンクライアントシステムは、提供するベンダーによってサーバ側/クライアント側のソフトウェア種類が違います。ここでは表1にあげる3つの種類に分けて解説していきます。
表1:シンクライアントシステムの分類 |
||||||||||
| 1.サーバ環境が1つで、端末環境を選択できる | ||||||||||
|
この分類の代表は、必要最低限なソフトウェアとしてシトリックス社のCitrix Presentation Serverクライアント(旧称:ICAクライアント)を使う場合です。 サーバ側のWindowsは、マルチユーザで動作するWindows Server Terminal Serviceを用意します。この環境のWindowsには、Presentation Serverクライアントを搭載した端末からアクセスすることができます。 Presentation Serverクライアントは、MS-DOS、Windows 3.1/95/98/2000/XP、Windows CE、Linux、Solaris、HP-UX、Mac OSなどの多くの環境で動作します。 したがって、MS-DOSしか動かない古いPCでもWindows XPが使えるし、サン・マイクロシステムズ社のワークステーションやMacintoshからWindowsが使えます。つまり、「シングルサーバ環境:マルチクライアント環境」ということです。 |
||||||||||
| 2. サーバ環境が1つで、端末環境も選択できない | ||||||||||
|
この分類の代表は、サン・マイクロシステムズ社のSun Rayを使ったシステムと、マイクロソフト社のRDP(Remote Desktop Protocol)クライアントです。 まずサン・マイクロシステムズ社のSun Rayシステムを紹介します。端末は独自のファームウェアが搭載されているSun Ray端末を利用します。Sun Rayは独自のプロトコルを通じてサーバ側にあるSun Ray Softwareで管理されたサーバOS環境を表示します。つまり、Sun Rayの環境では端末も限定され、サーバ側のOSもSolarisに限定されます(図2)。 ![]() 図2:Sun Rayシステム 次に、マイクロソフト社のRDPクライアントを使ったシステムを紹介しましょう。RDPクライアントは、Windows 95以降に開発されたOSに標準搭載されているクライアントソフトウェアです。このRDPクライアントは、Windows Server Terminal Service(Windowsのマルチユーザ環境)にRDPを通じてアクセスし、サーバ側で実行されるアプリケーションをクライアント側に表示します(図3)。 ![]() 図3:RDPクライアント この2つの方式はともに、「Solaris(サーバOS)- Sun Ray(端末)」「Windows Server OS(サーバOS)- Windows OS(端末)」であり、「シングルサーバ環境:シングルクライアント環境」となります。 またマイクロソフト社の方式はシンクライアントシステムではありますが、端末側はファットクライアントです。またSun Ray SoftwareはLinux上でも動作しますので、後述する3の形態に近いともいえます。 |
||||||||||
|
1 2 3 次のページ |
||||||||||
|
|
||||||||||
|
|
||||||||||
|
||||||||||
|
|
||||||||||
|
||||||||||
|
|
||||||||||
|
||||||||||




