 |
|
前のページ 1 2 3 4
|
 |
隔離トラフィック構成の特徴
|
隔離トラフィック構成では、サービス・コンソールがプライベート・ネットワーク上で稼動する。これにVLANを加えれば、VMotionトラフィックとサービス・コンソール・トラフィックを切り離すことができる。この構成の特徴は、(1) ESX Serverホストの管理能力を確保し、さらに、(2) PowerEdge 1855ブレードサーバ上で、VMotion対応ESX ServerがホストするVMに対し、仮想/物理スイッチポートをある程度分離することができることだ。
|
VMotion専用ネットワーク構成の特徴
|
隔離トラフィック構成とは対照的に、この構成では、サービス・コンソールが業務ネットワーク上で稼動する。この構成にVLANを加えれば、VMotion専用環境をサポートしながら、サービス・コンソール・トラフィックを切り離してセキュリティを強化することが可能だ。ESX Server 2.xソフトウェアをPowerEdge 1855ブレードサーバに導入する場合、管理トラフィックとVMotionトラフィックをできる限り分離し、セキュリティを高めることが求められる。その点、本構成では、管理トラフィックとVM関連トラフィックの間で、論理面、物理面でのきめ細かな切り分けが可能だ。よって、システム・エンジニアやVMware管理者の必要性に応じて調整を加えるとよい。
|
冗長NIC構成の特徴
|
隔離トラフィック構成とVMotion専用ネットワーク構成の特長を兼ね備えたのが、この冗長NIC構成だ。業務ネットワークで、他のVLAN構成より高い冗長性が求められるときに向いている。この構成では、VMotionとサービス・コンソールが業務ネットワーク上で稼動するため、サービス・コンソールおよびVMotionトラフィックを分離し、セキュリティを強化するためにも、VLANの導入をお勧めする。VMと物理ネットワーク・インフラストラクチャに高可用性が必要であれば、この構成法が適している。
|
PowerConnect 5316Mスイッチ・モジュールを使ったフォルトトレランスのサポート
|
この構成で、PowerConnect 5316Mスイッチを使い、NICのフェイルオーバを実現するには、ESX Server MUI(管理ユーザインタフェース)の「Options」タブからアドバンスト構成を選んだ後、Net.ZeroSpeedLinkDownパラメータの値を1に変更する。
|
VMotionイベントが業務用のVM トラフィックに与える影響
|
本連載で紹介した構成例のうち、デフォルト構成は、VMotionトラフィックと業務用のVMトラフィックが1つのNICを共有している。このように1つのネットワーク・リソースを共有するとき、VMotionイベントが業務用VMトラフィックに与える影響については、Dell|VMwareリソースセンタ(http://www.dell.com/vmware)に掲載されているデルのホワイトペーパ「Dell PowerEdge 1855ブレードサーバのVMware VMotion性能」を参照されたい。
|
仮想インフラストラクチャに活かされるデルのベストプラクティス
|
Dell PowerEdge 1855ブレードサーバ上でVMware ESXServer 2.x環境を構築されるIT組織の方は、様々な要件を満たし、適切なネットワークを構成するためにも、本連載で紹介してきたデルのベストプラクティスと導入モデルを是非ご活用いただきたい。
ここに示した4種類のVLAN構成は、VM、VMotion、サービス・コンソールの運用形態に応じて最適なものが選べるようになっている。これらのベストプラクティスと導入モデルが、拡張性と柔軟性に富んだ仮想ネットワーク・インフラストラクチャを構築するVMware管理者、エンタープライズ設計者、システム・エンジニア各位の参考になれば幸いである。
|
前のページ 1 2 3 4
|
|

|
著者プロフィール
著者:デル株式会社 Balasubramanian Chandrasekaran
デルのスケーラブル・エンタープライズ・コンピューティング・ラボに所属するシステム・エンジニア。研究分野は、データセンタの仮想化、高速インターコネクト、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)など。オハイオ州立大学でコンピュータ科学の修士号を取得。
http://www.dell.com/jp/
|
|
|

|
著者:デル株式会社 Kyon Holman
デル・エンタープライズ製品グループでテープ・ストレージ・チームのリーダーを務めるソフトウェア・エンジニア。ミシガン大学アナーバー校でコンピュータ科学の学士号を取得後、テキサス大学オースチン校でソフトウェア工学の修士号を取得。現在、同校でエグゼキュティブMBAの取得を目指している。
|
|
|

|
著者:デル株式会社 Cuong T. Nguyen
Dell PowerConnect Ethernetスイッチ・チームに所属するシステム・エンジニア。ネットワーク管理システムを専門とし、ネットワークおよび電気通信業界で15年以上の経験がある。カルフォルニア大学アーバイン校で、コンピュータ情報科学の学士号を取得。
|
|
|

|
著者:デル株式会社 Scott Stanford
デル・ソリューション・エンジニアリング・グループのスケーラブル・エンタープライズ・コンピューティング・チームに所属するシステム・エンジニア。現在の担当分野は、仮想化ソリューションの性能評価とサイジング。テキサス農工大で学士号を取得した後、テキサス大学オースチン校で地域社会計画の修士号を取得。現在、セントエドワード大学でコンピュータ情報システムの修士課程を履修中。
|
|
|
|