第14回:コレクション・フレームワーク (2/2)

徹底攻略Java 2プログラマ問題集 Platform 1.4対応
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第14回:コレクション・フレームワーク
著者:八木裕乃/明壁敦子
監修者:須澤秀人  編者:ソキウス・ジャパン   2005/9/8
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解答

   1ページ目の問題の解答を掲載します。解答には、問題の正解やその理由だけでなく、用語や重要事項などが詳しく解説されています。
第1問の解答: C、D

   代表的なコレクションインタフェースであるSetListMapの特徴は以下の表のとおりです。

Set、List、Mapの特徴
  Set List Map
特徴 重複要素のないコレクションで、null要素も最大1つのみ 順序付けられたコレクションで、整数値のインデックス(リスト内の位置)によって要素にアクセスする キーと値を関連付けて保持し、一意なキーにより要素を検索する
順序付け なし あり なし
重複要素 許さない 許す 許す(キーは重複を許さない)
代表的な
実装クラス
HashSetなど ArrayList、Vectorなど HashMap、Hashtableなど
   問題文の「キー値と要素を関連付けて管理する」のはMapインタフェースの特徴であり、Mapインタフェースを実装するのは、XXXMapクラスになります。したがって、CのHashMapとDのSortedMapが正解です。


第2問の解答: D

   java.util.Hashtableクラスの宣言は以下のとおりです。

public class Hashtable extends Dictionary
    implements Map, Cloneable, Serializable
   上記のとおり、Mapインタフェースを実装しています。したがって、Dが正解です。

   Mapインタフェースは、キーと値をペアにして管理し、キーを指定して値を検索する機能を持ちます。キーは重複を許しません。


第3問の解答: A、F

   java.util.ArrayListはListインタフェースを実装しているので、その要素は順序付けられています。設問のプログラムの11行目でインスタンス化したArrayListオブジェクトalに対して、12〜15行目で要素を追加しています。追加した順に0から始まる整数値(インデックス)で管理されます。アルファベット順に追加しているので、そのままの順番で取り出す方法を検討します。

   ArrayListの要素を取り出すには、以下の二通りの方法があります。

  • ArrayListのgetメソッドを利用して、インデックスから取り出す方法
  • ArrrayListからIteratorを取得し、それを利用して取り出す方法
   選択肢Aはインデックスを利用して、0からArrayListに存在する「要素数-1」までをgetメソッドを利用して取り出しています。要素数はsizeメソッドで取得しています。

   選択肢Bのように、al[i]という形でArrayListから要素を取り出すことはできません。また、選択肢Cは、設問のプログラムの16行目で取り出したIteratorオブジェクトiterにはsizeメソッドは存在しません。

   Iteratorを利用した取り出し方は選択肢Fになります。iter.hasNext()メソッドは次の要素がある場合trueを返し、iter.next()で次の要素を返します。つまり、次の要素がある間、次の要素を返すことで、ArrayList内のすべての要素を順番に取得できます。

   選択肢DやEでは、al.hasNext()としており、ArrayListにはhasNextメソッドは存在しません。

   したがって、AFが正解です。

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書籍紹介
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販売価格:3,360円(税込)

著者プロフィール
八木 裕乃
株式会社CSK 教育サービス事業部に所属。現在は、Java、UMLを利用したオブジェクト指向系の開発講座のコース開発からインストラクションまでを担当。Javaとはα版からの付き合いでそろそろ10年来となる!?取得資格:SJC-P、SJC-WC、OCUP Foundamental、MCSD、オラクルマスターなど著書:「マイクロソフト認定技術資格試験 MCP/MCSE必須用語辞典」(アスキー)



著者プロフィール
明壁 敦子
株式会社CSK 教育サービス事業部に所属。Java、UML、XML、オブジェクト指向、Webアプリケーション開発などの教材作成および講義を担当。Sun認定Javaインストラクタとしては、自らがJavaの習得に苦労した経験から、初心者でも解りやすい講座を心がけている。取得資格:SJC-P、SJC-WC、OCUP Fundamentalなど



監修者プロフィール
須澤 秀人
株式会社CSK 教育サービス事業部に所属。Java、UML、XML、ASP.NET、C、C++などの教材作成および講義を担当。「よく食べよく寝る」が座右の銘。取得資格:SJC-P、SJC-WC、OCUP Fundamentalなど著書:「dBASE?PLUSパーフェクトマスター入門編」(秀和システム)、「基本情報技術者 午後 Java スーパー攻略」(秀和システム・共著)など



編者プロフィール
株式会社ソキウス・ジャパン
クォリティ・メディア・カンパニーを標榜する出版社。2001年11月設立。2002年10月より株式会社インプレスと協業し、これまで30冊近い「徹底攻略問題集」を編纂する。また、自社で月刊「オープン・エンタープライズ・マガジン」を発行、発売している。
http://www.sociusjapan.co.jp/


INDEX
第14回:コレクション・フレームワーク
  問題
解答
徹底攻略Java 2プログラマ問題集 Platform 1.4対応
第1回 クラス定義とアクセス制御
第2回 制御文、アサーションと例外処理(1)
第3回 制御文、アサーションと例外処理(2)
第4回 ガーベッジコレクション
第5回 Java言語の基礎(1)
第6回 Java言語の基礎(2)
第7回 演算子とデータのメモリ割り当て(1)
第8回 演算子とデータのメモリ割り当て(2)
第9回 オーバーロード、オーバーライド、実行時のデータ型(1)
第10回 オーバーロード、オーバーライド、実行時のデータ型(2)
第11回 オーバーロード、オーバーライド、実行時のデータ型(3)
第12回 スレッド
第13回 java.langパッケージのJava言語の基礎
第14回 コレクション・フレームワーク

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