セールスフォース・ドットコム、「Salesforce Spring '07」と「AppSpace」を発表
オンデマンド コラボレーション Salesforce
2007/3/28 11:00
企業と顧客のコラボレーションを実現する「AppSpace」を提供
セールスフォース・ドットコムは3月27日、オンデマンドアプリケーションの中核としているCRMソリューション「Salesforce」の最新版「Salesforce Spring '07」を発表した。最新版では、ユーザインターフェースの機能強化や電子メール承認機能の追加など、100項目以上の強化を行っているとのこと。
これらの機能強化は、同社が運営する「IdeaExchange」というオンラインコミュニティのサイトで募った要望の多かったものを反映しているという。実際にユーザから投票によって追加された機能は、「時間をトリガーに設定できるワークフロー(2,700件)」や「カスタマイズ可能な検索機能(2,630件)」などがあるとのこと。
また企業と顧客をつなぐソリューションとして、新製品「AppSpace(アップスペース)」を発表した。AppSpaceは、企業と顧客間の様々なやり取りやプロジェクトの進捗などの情報を共有する専用のWebページを作成できるサービスで、顧客との関係をより密にできるとしている。なお2007年の8月〜10月頃にリリースする予定としている。
同社では大手企業に注力してきたが、今後はオンデマンドサービスが本来の強みを発揮できる中堅・中小企業に対して、これまで以上に力を入れていく方針を発表した。
米国セールスフォース・ドットコム ワールドワイド コーポレイト セールス&サービスプレジデント フランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏は、「中堅・中小企業はITに対する投資意欲が低いという話があるが、それは間違っている」と語り、実際には意欲はあるが導入コストが高くなるために諦めているという。「オンデマンドサービスでは、大企業で利用されているものと同じ機能を中堅・中小企業でもニーズに合わせて提供するため、低価格で利用できる」と強調した。
米国セールスフォース・ドットコム ワールドワイド コーポレイト セールス&サービスプレジデント フランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏
またヴィーネンダール氏は調査データを引き合いにだし、「IT予算の68%はメンテナンスと管理に割かれており、ビジネスニーズに対応する費用は残りの32%しかなく、インフラにコストがかかりすぎている」と語る。「これらをオンデマンドサービスにすることによって、インフラ部分のコストを削減でき、ビジネスにコストをかけられる」とした。
株式会社セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長 宇陀 栄次氏は、流体計画のモバイル端末との連携による利用やIPLocksのサーポート業務のWeb化、セイクレストのアンケートシステムの事例を紹介し、「SFAやCRMだけでなく、様々な利用事例が増えてきている」と語る。
株式会社セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長 宇陀 栄次氏
宇陀氏は「新製品のAppSpaceなどもそうだが、カスタマとのフロント部分に関するサービスについては、すべてカバーしていきたい」と語り、バックエンドとなるERPなどについては、将来的には提供していきたいとした。
問い合わせ先
株式会社セールスフォース・ドットコム
URL:http://www.salesforce.com/jp/
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(ThinkIT編集局 曽我 一弘)