IBM and Oracle Technology & Solution Day、テクノロジー・トラック「データベース最新動向」

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IBM and Oracle Technology & Solution Day、テクノロジー・トラック「データベース最新動向」

日本IBMオラクルDatabase

2007/3/5 14:00

「グリッド×仮想化技術」の衝撃の検証結果とオラクルデータベースの次期バージョン

3月2日赤坂プリンスホテルにて、日本アイ・ビー・エムと日本オラクルの共同で開催された「IBM and Oracle Technology & Solution Day 〜イノベーションを創出しつづける経営基盤〜 」から、テクノロジー・トラック「データベース最新動向」の様子についてお伝えする。

同トラックでは、日本オラクル システム製品統括本部 営業推進部 部長の杉崎 正之氏により、「Oracle GRID Center」において日本オラクルと日本アイ・ビー・エムが共同で検証した成果と今年の夏に販売される「Oracle Database 11g」の概略が説明された。

システム製品統括本部 営業推進部 部長 杉崎 正之氏

システム製品統括本部 営業推進部 部長 杉崎 正之氏

杉崎氏は「オラクルのグリッド技術とIBMの仮想化技術を組み合わせたとき、どれくらいの性能が期待できるのかは、ユーザにとって気になるところだろう」と述べ、仮想化技術「IBM System p」上の「Oracle RAC 10g」構成での検証結果を発表した。

今回は以下のような性能検証を行った。なお検証プログラムは近日公開予定のホワイトペーパーの内容に従って実施すれば簡単に評価ができるという。

  • 1. Oracle RAC 10gをIBM System pのLPAR(論理パーティション)上でノード追加(1CPU、2CPU、4CPU、8CPU)した場合の性能評価
  • 2. Oracle RAC 10g(16CPU)でLPARによるCPU数、メモリ領域などリソースの異なるRACノードの性能評価

1の検証では、RACノードの追加に応じたスケールアウトが確認できたという。次の図のように1〜2ノードの追加時はオーバヘッドがあったためそれほど性能向上はみられなかったがが、ノード数を増やしていくに連れ性能が向上したという。

スケールアウト性能の実証

スケールアウト性能の実証

2の検証でも、RACノードの構成に依存せずに安定したスループットが得られたという。

構成依存しない性能の実証

構成依存しない性能の実証

杉崎氏は「つまりスケールアップ/スケールアウトのどちらの場合でも、非常に高いスケーラビリティを確保できることがわかり、企業は状況に応じて柔軟に構成変更をすることができる」と述べた。

また「これまでこうしたデータは公式に提供していなかったが、日本発でグローバルに情報公開できるようになった。企業システムでのLinux利用の選択肢が広がりワクワクする」と興奮気味に語った。

続いて、今年の夏より発売予定の「Oracle Database 11g」について「11gはOracle 7以来の大改変を行っており、482ヶ所の新機能追加・強化を行っている」と紹介した。「企業規模に依らず導入することができ、導入した瞬間、機能を自然に使える」といい、以下のような追加機能の概略を説明した。

Automatic SQL Tuning
データベース自身がSQL文を解釈して不具合があれば修正したり、インデックスを付与する。
Automatic Diagnostics Workflow
不具合があれば自動的にパッチを取得して適用する。
Online Application Upgrade
システムを停止することなくオンラインでアップグレードを行う。

これらの機能は新機能のほんの一部であり、順次イベントなどで紹介していくとのこと。今後もオラクルはIBMと共同で新しいサービスを開発していくとのことで、今後ますます企業システムの選択肢が広がりそうだ。

問い合わせ先

日本オラクル株式会社

URL:http://www.oracle.co.jp/

日本アイ・ビー・エム株式会社

URL:http://www.ibm.com/jp/

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(ThinkIT編集局  千本松 歩)

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