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NEC 組込みソフトウェア開発環境セミナー

組込みソフトウェアを2つの視点から攻めるNEC

2005/9/30
互連携が可能な「ProcessDirector」

   組込みソフトウェアの開発はビジネスシステムと比べてると複雑になっており、統合された開発環境の必要性を訴え、「プロセスマネジメント」「コラボレーション」「資産蓄積/共有」という3つの視点を有機的に統合したプロセスマネジメントシステムである「ProcessDirector」の有効性を訴えた。



   ProcessDirectorは「管理のための管理」という煩わしい作業をなくし、実務に専念できるようになる。また、CMMIやISO9001などの組織管理の取り組みにも対応している。

   ProcessDirectorでは、組織管理・プロジェクト管理を串刺しに管理することが可能で、個別のプロジェクト管理が自動的にプロセス管理につながる。また、進捗管理のみならず、個別のプロジェクトに必要となる品質・成果物・課題などの管理も行える。

   数ある機能の中でも分散開発に対応していることに目を引く。近年では、アウトソーシングが頻繁に行われ、自社のみの開発だけではなくなってきている。その点において、ProcessDirectorでは分散開発においてもコラボレーションをはかることが可能だ。通常なら社内のイントラネットのみになってしまうが、外部サーバを設けることで海外ソフトハウスやSOHO、在宅勤務の管理も行えるようになる。

   ProcessDirectorを導入した車載向けソフトウェア開発企業では、管理の効率化によって年間の約6,000万円の削減に成功しており、導入による効果は高いと見られる。

システム問題点を早期検出する「mevalet」

   組込みソフトウェアにおける開発ではテストが複雑で困難なことになる。そこでNECではソフトウェアの問題点を早期解決が可能なmevaletが必要という。



   mevaletはイベントトレースベースの性能測定・分析ツールである。OSレベルでデータの検出をするため、アプリケーションの修正が不要になり、開発に対して妨げになることはない。具体的にはLinuxのKernel上にhookと呼ばれるポイントを設置し、アプリケーションの動作をトレースする。

   このような性能測定・分析ツールで気になるのが負荷率だが、mevaletでは低オーバヘッドでの動作になる。具体的にどれほどというのは難しいものの、5%程の占有率で動作が可能という。取得したデータはネットワークを介して計測用のクライアントPCに渡され、高精度な分析が可能になる。

   このようにアプリケーションの修正が不要なため、開発のどの段階でも性能測定・分析を行うことができる。このことから開発初期段階から高精度な見積もりをだすことが可能で、問題の早期発見にもつながり開発期間の短縮に繋がるとした。