Windows Azureでサイト公開も楽勝!?
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第1回で、使い慣れた言語や開発環境を使ったWindows Azureの使い方を紹介しました。ただ、開発者以外の人は「もう少し簡単にサイトを公開したい!」って人もいるのではないでしょうか?
実は普段開発をされていないWeb制作を担当されている人でも、テキストエディタとブラウザを使って、Windows AzureでWebサイトなどのサービスを公開することができます。今回はそんな手軽な使い方を紹介します。
Hello World からはじめてみよう
Windows AzureでWebサイトを公開するには、アプリケーションが動くために必要なファイルが全て入った.cspkgファイルと、Windows Azureやアプリケーションが使用する設定などが書かれた.cscfgファイルの2つが必要です。この2つのファイルが入ったアプリケーションのパッケージが、いくつも公開されています。
この公開されているパッケージをダウンロードし、みなさんの環境に合わせて.cscfgファイルをテキストエディタで編集するだけで準備は終わりです。あとは、ブラウザからWindows Azure管理ポータルにアクセスし、必要なものを作成してから配置(デプロイ)すればサイトが公開できます。
はじめての人は、Hello Worldを表示するだけのシンプルなWebアプリケーションと手順が公開されていますので、ぜひ体験してみてください。

ブログ/CMSの公開はWordPressを使って簡単に!
Hello Worldを体験することで、Windows Azureでサイトを公開する流れがわかったのではないでしょうか? 次のステップとして、オープンソースのブログ/CMSプラットフォームとして有名なWordPress日本語版のパッケージが公開されていますので、試してみてはいかがでしょう。

WordPress を Windows Azure で利用するには、設定方法やAzure用のプラグインについても掲載されています。データベースにSQL Azureを使用していますが、はじめての人でも迷わないように、サーバーやデータベースの作成方法も書かれています。もちろん、すべてブラウザとエディタだけを使った方法で紹介されていますので、開発環境を用意しなくても本格的なブログ/CMSサイトを簡単に構築することができます。
実際に上記サイトを見ながら、はじめて試してみましたが本当に簡単です。手順どおりにはじめから作業を行い、プラグインの設定を含めても40分くらいでできました。作業内容も多くなかったので、次はもう少し早く立ち上げることもできそうです。
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ECサイトも簡単、EC-CUBEも動く
WordPress以外も見ていきましょう。日本製のECサイト「EC-CUBE」もWindows Azure用のパッケージやデモサイトが公開されています。EC-CUBEは、株式会社ロックオンが提供、オープンソースとして利用できる EC サイトです。

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EC-CUBE を Windows Azure で利用するに、こちらもブラウザとエディタだけを使ってWindows Azure上に公開する方法が掲載されています。ぜひ、ECサイトの開業や運営を考えている人は、ECサイトを簡単に構築できて、アクセスや売り上げが増えても安心な Windows Azureで試してみてください。
続々登場、SNSサイト「OpenPNE」もAzureで!
ブログ/CMSサイト、ECサイトの他にも、続々とパッケージが公開されています。今年1月には、手嶋屋が中心となって開発しているオープンソースのSNS「OpenPNE」が公開されるなど、今後もWindows Azureに簡単にサイトを公開できる、いろいろなアプリケーションパッケージの登場に期待が持てます。
OpenPNEのインストール方法は、ダウンロードしたOpenPNE Windows Azure対応版の中にある「README.txt」に書かれています。こちらもWordPressと同じような手順で公開できますし、実際に試してみたところ、40分くらいでできました。

まとめ
今回は公開されているパッケージを使うことで、ブラウザとテキストエディタだけで、はじめての人でも素早く簡単にWebサイトを公開する方法を紹介しました。Windows Azure ならサーバーも含めたインフラの管理はマイクロソフトにお任せですので、安心してサイト制作に専念することができます。
もちろん、Windows Azure の無料評価版を利用することも可能ですので、ぜひ試してみてください。
Windows Azure を無償で利用するには?
最後となる次回は、開発者やウェブ制作者だけでなく、インフラ担当者にも役立つ Windows Azure の情報を紹介予定です。何か問題が発生したときにお世話になる機会が多いリモートデスクトップの説明もありますので、次回もよろしくお願いします。
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