Cloudforce Japan 2012 徹底特集
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自動車業界
セールスフォースは、自動車業界との連携に非常に力を入れています。今回のイベントでもそれを実感することができました。
まず、特別セッションにはトヨタ自動車社長 豊田彰男氏を招待しました。豊田社長は一時間にわたるセッションの中で、自動車業界を主軸にしたイノベーションとグローバルリーダーについて語りました。
なお、豊田彰男氏、元米国国務長官コリン・パウエル氏、マーク・ベニオフCEOの3者による特別セッションについては、以下の記事をご参照ください。
リーダーに必要なのは決断し責任を取ること
― トヨタ豊田社長がCloudforce JAPAN 2012 で語る(japan.internet.comより)
http://japan.internet.com/busnews/20121207/5.html
またブレイクアウトセッションでは「ソーシャルレボリューションと自動車業界」、ミニシアターでは「自動車業界向けSalesforceの提供ソリューションご紹介」とそれぞれ題された発表が行われており、Salesforce製品を活用した、自動車業界全体のエコシステムの効率化が語られました。
セールスフォースは、2012年9月より、米国本社にCAO(最高自動車業界責任者)という役職を設け、パトリック・ペラタ氏を採用しています。同氏は、ルノーや日産自動車の役員を務めた自動車業界のエキスパートであり、今後、自動車業界へのSalesforce製品の浸透に尽力するようです。
ソーシャル
今回のイベントでは、ソーシャルというテーマも、数多く目に付きました。
基調講演では、セールスフォースによるホットリンクへの出資が発表されました。ホットリンクはソーシャルメディアデータの分析技術を提供しています。マーケティングクラウドの日本語圏の機能強化などを行うようです。
Meet the Social Expertというブースでは、終日、ソーシャルをテーマにしたセッションが開催されていました。ソーシャルメディアコンサルティングを行う各社による発表が行われ、最後にはループス・コミュニケーションズの斉藤徹氏による新著『BE ソーシャル!』(日本経済新聞出版社刊)のサイン会も行われました。
また、イベント会場の入り口には、マーケティングクラウドを活用した巨大なソーシャルメディアコマンドセンターが展示されていました。
イベントを振り返って
全体を通して、昨年よりも圧倒的に拡大した規模に驚きました。参加者数、出展者数ともに増加しており、東京ビッグサイトという大型の箱での開催となっています。
出展企業や出展内容のジャンルも幅広くなっています。その中で、ソーシャル関連のセッションにおけるソーシャルメディア紹介や、Developer Zoneでの一般的な開発手法や事例の解説など、Salesforceとは直接的な関わりが薄いものも数多くありました。しかし、Cloudforce Japanはそれらも違和感なく内包するイベントとして成立しています。これは、セールスフォースが表面的な技術だけを提供しているわけではなく、業界の文化や、硬直化した慣習などを打破して、より深いレベルでの改革を起こすことをテーマにしていることに由来しそうです。この流れに賛同する企業は、セールスフォースのエコシステムにも参加し、新たなビジネスチャンスを得ることでしょう。
今後もCloudforceは、製品としてのSalesforceだけではなく、セールスフォース社の提唱する、より大きなテーマに関わる企業のための祭典になっていくのではないでしょうか。
追記:出版社インプレスジャパンからのお知らせ
Cloudforce Japanの会場にて先行販売した新刊『はじめてのForce.com セールスフォース構築入門』は、2012年12月13日(木)より全国の大型書店およびネット書店にて発売です!
紙版と電子版の同時発売になります!
書名 :はじめてのForce.com セールスフォース構築入門 著者 :阿部 友曉(株式会社ウフル) 判型 :B5変型判(232×182mm) ページ数 :208ページ ISBN :978-4-8443-3328-9 定価 :紙版:3,000円+税/電子版:2,667円+税 発行 :インプレスジャパン 発売日 :2012年12月13日(木)
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※Amazon Kindle版、Google Eブックス版などは、順次発売予定です。
本書は主に、Salesforce入門者や初心者、またSalesforce周辺技術に詳しくない方を対象に構成されています。急速に発達したSalesforceの世界。その広大な世界を把握するために、最初に足を踏み入れるための入り口としてまとめました。Salesforceって単語をよく聞くけど、どんなものか分からない方、エンタープライズITを敬遠している方、以前Salesforceを使っていたが最近は遠ざかっており、再度キャップアップしたい方にオススメです。