プログラム言語のキホンである変数、条件判定とループ:PHPではどう表すのか?

2015年2月9日(月)
野田 貴子

繰り返し文

次は、条件分岐を使った繰り返し(ループ)の方法です。条件式がtrueの間だけ処理を繰り返します。

条件分岐を用いた繰り返し処理のイメージ

図3:条件分岐を用いた繰り返し処理のイメージ

while文による繰り返し

PHPで一番簡単に繰り返しを書く方法が「while文」です。

<構文>

1while (A) {
2    // Aがtrueの間、ここの処理が実行される
3}

while文は簡単ですが、気をつけないと無限ループ(止まらないループ)になってしまいます。

1<?php
2while (1) {
3    // 怖いセリフを永遠に出力し続ける
4    echo “Hello, Clarice.”;
5}
6// while文が永遠に終わらないので、ここの処理は実行されない
7echo “Good bye.”;
8?>

※実際にはWebサーバーがクラッシュするなどしてwhile文のループの途中で止まります。

while文を終わらせる方法は、二通りあります。ひとつは、いつかは条件式の結果がfalseになるようにすることです。

1<?php
2$count = 10;
3while ($count >= 0) {
4    // カウントダウンを表示
5    echo $count;
6    // カウントを1減らす(いつかは-1になるので、条件に合わなくなる)
7    $count--;
8}
9?>

もうひとつは、while文の中にwhile文を終了させる命令(break)を書くことです。breakするかどうかは、if文を使って決められるので、複雑な条件分岐をさせることもできます。

01<?php
02$count = 10;
03while (true) {
04    // カウントダウンを表示
05    echo $count;
06    // カウントを1減らす
07    $count--;
08    // カウントが0未満になっているかチェックする
09    if ($count < 0) {
10        // while文から外に出るための命令
11        break;
12    }
13}
14?>

for文による繰り返し

ループの条件式が簡単な場合は、for文も使いやすいです。for文の使い方はこのようになります。

<構文>

1for (A; B; C) {
2    // 最初に1度だけAが実行され
3    // Bの条件を満たす間、{}内の処理が実行される
4    // ループの最後に毎回Cが実行される
5}

while文で使ったカウントダウンをfor文で書くとこのようになります。この場合はfor文の方がシンプルに書けますね。

1<?php
2for ($count = 10; $count >= 0; $count--) {
3    echo $count;
4}
5?>

foreach文

他にも配列をループさせるforeach文がありますが、こちらはまた後日、配列について解説をした後で取り上げたいと思います。

おわりに

いかがでしたか。今回は少し内容が多かったかもしれませんが、これらを使うことで、プログラムの流れ(アルゴリズム的なもの)を再現できるので、とても楽しいところだと思いますよ。それではまた。

1983年生まれ。大学卒業後、ソフトウェア開発の営業を経て、ソフトウェア開発業務に転向。現在は自社パッケージのフロントエンド開発のほか、PHPでの受託開発案件、日→英のローカライズ案件などを担当。

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