発想の引き出しを作るノウハウとは?
発想のための引き出しの持ち方
フィーチャーやファンクションを発想するためにはどうしたらよいでしょうか。
新しいアイデアというのは、0から生み出されるわけではなく、既存のアイデアの組み合わせで生まれるものです。既存のアイデアをどれだけ知っているか、別の言葉でいうと具体的な例を数多く知っていることが大きなポイントになります。
また、フィーチャー&ファンクションのアイデアの引き出しを数多く持っていて、それを元に現在のサービスのコンセプトのに当てはめて考えると、どう既存のアイデアを応用できるかを考えることができます。
ではどのように引き出しを増やしていったらよいでしょうか。
基本的には、数多くのサービスを普段から、「見る」「触れる」「使う」ことに尽きると思います。実際に1ユーザーとしサービスを使う中で「この機能は面白い」「使いやすい」「あまり必要ない」などのパターンが頭の中に出来上がってきます。デザイナーであれば、数多くのデザイン本や実際のデザインを目にすることによってデザインパターンを頭に入れておくことが重要なのと同様に、同じようにサービスを実際に使うことによってファンクションやフィーチャーのパターンを引き出しにしまっていくのです。
では、具体的に「まずはサービスを見つけること」「それを引き出しに入れること」という2つに分けて考えてみましょう。
まずは、サービスの見つけ方ですが、これは個人的なお勧めですが、英語のサービスを見るとよいと思います。日本語のサービスはもちろん数多く出ていますが、実験的に誰もやっていないフィーチャー&ファンクションを取り入れるというよりは、割と保守的なものが多いように感じます。
ですから、数多くのテクノロジー系の英語のブログをグーグルリーダーに登録して常に新しいサービスや動きをチェックしています。主なものをOPMLファイルでダウンロード(http://www.thinkit.co.jp/images/article/115/2/11521.zip)できるようにしましたので、自身で使っているRSSリーダーに登録してみてはいかがでしょうか(11521.zip/0.952 KB)。
英語だと心理的にハードルが高いかもしれませんが、使っていくうちに慣れてきますので、ぜひチャレンジしていただけたらと思います。
フィーチャー&ファンクションを頭に定着させる
次に頭の引き出しへのしまい方ですが、最も良い方法はアウトプットの機会を作るのが近道となります(図1)。
フィーチャー&ファンクションリストという形で常にアップデートして持っていると、どんなサービスでも部分的にせよ転用できることが多いので、自分のテンプレートで持っていると、どんなプロジェクトでもすぐに適用することができます。
フィーチャー&ファンクションリストの作り方として、最低限、フィーチャー&ファンクションの名前、URL、キャプチャー、説明(前提やユーザーベネフィット、応用の可能性)などを項目として整理していくと、後で自分で確認する際やプロジェクトでチームで共有する場合に有効です。
本連載では、エクセル形式で筆者が持っているフィーチャー&ファクションリストを各項目ごとにダウンロードできるようにまとめましたので、それを参考に自分なりに拡張していってもよいでしょう。