lighttpdを知っていますか?
Apacheとlighttpdのインストールを比較する
Apacheとlighttpdのインストール方法については、パッケージ管理システムなどを使ったインストール、ソースからコンパイルしてインストール、Windows上でGUIのインストーラを使ってインストールするなど、いくつかパターンが存在しますが、今回はそれぞれについて導入方法を比較していきます。
まずパッケージ管理システムの「yum」や「APT」を利用する場合について見てみましょう。
パッケージ管理システムを用いたApacheやlighttpdのインストールは非常に簡単です。RedHat系のOS(FedoraやCentOSなど)はyum(Yellow dog Updater, Modified)、Debian系のOS(UbuntuやKNOPPIX)ではAPT(the Advanced Packaging Tool)を使います。
Apacheでyumを使う場合、以下のコマンドを実行します。
# yum install httpd
APTを使う場合、以下のコマンドを実行します。
# apt-get install apache2
lighttpdでyumを使う場合、以下のコマンドを実行します。
# yum install lighttpd
APTを使う場合、以下のコマンドを実行します。
# apt-get install lighttpd
上記の通り、パッケージ管理システムを使う場合は、インストール自体は両ソフトウエアともコマンド1つ実行するだけで完了します。違いは全くありません。
次に、ソースからコンパイルしてインストールする方法はどうでしょうか。この方法は、利用するプラットホームによって、バイナリが入手できなかったり、必要なモジュールだけ組み込んだ形でWebサーバーを利用したい場合などに便利です。
Apacheの場合は以下のコマンドを実行します。
# ./configure [オプション]
# make
# make install
lighttpdの場合は以下のコマンドを実行します。
# ./configure [オプション]
# make
# make install
こちらもインストール方法について、ほとんど違いはありません。[オプション]の部分は、利用するモジュールを有効・無効にしたり、インストール場所やライブラリ場所などを指定します。
ただし、両ソフトウエアともに、利用するモジュール・機能によっては、あらかじめライブラリが必要となる場合があります。特にlighttpdでは、正規表現のライブラリである「PCRE(Perl Compatible Regular Expressions)」やzipの圧縮ライブラリである「zlib」などをあらかじめインストールすることが推奨されています。
Windows編のGUIインストーラを利用する
図3に示すようにWindows環境については、両ソフトウエアともGUIのインストーラが提供されています。
Apacheの場合は、Apacheの公式サイト(http://httpd.apache.org/download.cgi)より、Windowsバイナリ用のインストーラ(apache_x.x.x-win32-x86-no_ssl.msi)をダウンロードして実行すると、GUIのインストーラが起動します。
途中で、必要事項(稼働させるWebサーバーのドメインネームや管理者のメールアドレスなど、後で変更可能)を入力する必要がありますが、インストーラに従うだけでインストールは完了します。
lighttpdの場合は、WLMP ProjectのWebサイト(http://en.wlmp-project.net/downloads.php?cat=lighty)より、Windowsバイナリ用のインストーラ(LightTPD-x.x.x-x-Win32-SSL.exe)をダウンロードして実行すると、GUIのインストーラが起動します。
基本的にインストール場所の確認を求められるだけで、インストールは完了です。インストール完了後は、lighttpdをインストールしたフォルダ内にあるサブフォルダ「bin」の中に存在する「Service-Install.exe」を実行すると、サービスとしてlighttpdが登録され実行されます。
このようにWindowsのGUIインストーラでも、両ソフトウエアに操作の違いはほとんどありません。
どの方法でインストールした場合でも、デフォルトのサンプル設定ファイルを使えばWebサーバーとして稼働しますので、基本的にインストールの容易性については、Apache・lighttpdともにほとんど違いはありません。
次回は、Apacheとlighttpdのパフォーマンス面について検証を実施していきます。