これがsymfony 1.1だ
フォームをsymfony 1.0と同じように開発する
もう1つのフォームの実装方法として、symfony 1.0と互換性を持たせるという方法があります。互換性を持たせることで、従来の機能も同様に使用することができます。互換性は、apps/frontend/config/settings.ymlのcompat_10をonにすることで有効になります。
compat_10にしないとsfMailも使用できなくなるので注意が必要です。symfony 1.1ではメール送信機能は実装されておらず、swiftMailer(http://www.swiftmailer.org/download/)を使用するのが一般的とメーリングリストでは言及されています(http://groups.google.com/group/symfony-devs/browse_thread/thread/b268c40c574d1402)。ただし、欧米圏でのメールになり、筆者が試したときはSubjectのISO-2022-JPでのエンコーディングを正しく行うことができませんでした。そのため、メール送信用にsfMailの拡張クラスを使用している場合は、互換性を持たせた方がよいでしょう。
互換性を持たせるといっても実態は、symfony本体に含まれるsfCompat10Pluginプラグインが有効になるだけですので、その中に含まれるファイルの一覧を見てみるのもよいでしょう。
そのほかの情報について
本家サイトのDefenitive Guide(http://www.symfony-project.org/book/1_1/)もまだsymfony 1.1に追従していませんが、正式リリースされて少し時間がたてばドキュメントはそろうはずですので、実際に試してみようと思ったときには必読です。それと最初に紹介したsymfony 1.1に関するwikiのページ(http://trac.symfony-project.com/wiki/Symfony11)も必ず目を通しましょう。
日本語での情報は少ないですが、メインとなるプロジェクトページ(http://code.google.com/p/symfony-doc-ja/)を起点に情報を探すか、検索して記事を探すなどしていくしかありません。基本的にsymfonyはドキュメントがとても豊富なので、大抵の問題はドキュメントを読めば解決できるでしょう。
なお気が早い人はsymfony 1.1の次のバージョンでは何が開発されるのか気になる人もいるかもしませんが、明確に何を開発するのかということは特に決まっていません。ただ、ヘルパーがウィジェットに含まれるようになったりするようです。来年か再来年のアップデートまで気長に待ちましょう。現在はマイルストーン(http://trac.symfony-project.com/roadmap)が確認できます。
今回はsymfony 1.1の大きな変更点について紹介しましたが、次回は簡単なプロジェクトをどのようにアップグレードしていくのかを解説していく予定です。
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- フォームフレームワークを使おう!
- 15分でプロセスアプリケーションの開発
- symfony 1.1にアップグレードしよう!
- Phalcon Devtoolsを使ったMVCプロジェクト作成からHelloWorldまで
- フレームワークを便利にするプラグイン!
- RancherのCatalog機能を詳細に見てみる
- HelmfileでKubernetesマニフェストやKustomization、Helm Chartなどで構成されるアプリケーションを効率的に管理する
- セキュアなWebアプリケーションについて
- フレームワークのススメ
- 「TAURI」の基礎知識を押さえ、簡単なTAURIアプリ開発を体験してみよう