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チーム制作のメリット・デメリット

2008年4月24日(木)
佐藤 恵

進化するWebサイト

話は初回のCSS/HTMLコーディングから少し離れてしまいましたが、制作現場というものを書いているうちにここ数年の変化なども流れで書いてしまいました。

私たちが日々作業してるWeb制作という職業はまだ歴史が浅く10年そこそこですが、Webサイトを閲覧する一般ユーザは年々増え、閲覧のスピードアップや活用方法の多様化など、常に変化をしています。

今後は、情報の発信、開示だけでなく、メディアツールやコミュニティの場として活用されるようなユーザに向けたWebサイトが一層増えていくことでしょう。

一般ユーザの変化と共に、Web関連の企業ではなく一般の企業も自社のWebサイトのあり方や、価値、目的を見直し、Webサイトへの関心が高まってきており、Webコンサルティングの会社に相談をする企業も増えてきています。

「ユーザ側に立ったサイト」という意味では、テーブルでのコーディングよりもCSSでのコーディングが好まれてきていることも制作側とって管理しやすいというだけでなく、ユーザ側に立った表示速度などの利便性を求めた流れの1つと言えるでしょう。

他にも一般的になってきているのが「エラスティックデザイン(Elastic Design)」や「リキッドデザイン(Liquid Design)」、ピクセルでの数値指定の代わりにemで指定する手法、Movable Type、WordPressなど、数年前だとWebに精通しているようなWebサイトで使用されていたコーディングの方法です。これらが徐々に一般的になってきており、これはまさに閲覧するユーザのWebブラウザを意識してるからこその結果なのだと思います。

Webサイトのデザインに関しても、昔は多かったデザイナの自己満足のようなWebサイトは減り、Web制作もデザインよりもユーザへ向けての実用性の追求が主になってきているのではないでしょうか。

今までとは異なった提案や要求を試作するごとにWebサイトを制作する私たちも、柔軟に対応していかなくてはなりません。

ユーザ、クライアント、Webブラウザ、HTMLやFlashのバージョンなどに対応し続けることは果てしない戦いのようにも思えます。しかし、これがWebサイトの制作というものの面白さでもあるのかもしれません。

古き良CSSハックも忘れずに

しかい、制作側が忘れてはいけないこととして、Webの標準ができる以前のWebブラウザの存在があります。

多くのWebサイトが標準のみを意識して最新のブラウザ向けにWebサイトを構築した場合、それ以前のWebブラウザで閲覧しているユーザがWebサイトを見られないという状態になってしまいます。

現場に10年近くWeb制作をやってきてコーディングの歴史を全て知っている生き字引的な人がいたら助かりますが、実際はそういうわけにはいきません。そのために、教科書のような存在としてガイドラインがあるのです。

しかし、ガイドラインにはバグ一覧を載せているわけではありません。Web標準のみで制作を経験してきている層の人たちにとっては、それ以前を知らないため、CSSハックでバグを探すなんて作業をしたことがない人が多いと思います。この作業をしたことのある人はCSSコーディングも有利ですが、このような作業をしたことのない人にとってはバグの回避や修正にかなり時間がかかってしまう、もしくは解決不可能、といった状態になる可能性もあるでしょう。

CSSコーディングでのバグが1番多いのは、1番ユーザの多いInternet Explorerなのですから、やはり現場でチームのとしてプロの運営していくならば、戦力を育てる意味でもこういったことも割愛せずに教育することはマストと言えるでしょう。

Web制作の現場においてのコーディングは、ガイドラインを守ったコーディング、チームのレベル統一も大切です。発生するトラブルに対して、それぞれがどんな解決法があるか、どのような選択肢を提案できるか、などさらに上を目指せる体制を作れたら理想的ではないでしょうか。

本連載では、筆者の関わってきたWebサイト制作の現場から、さまざまなノウハウを紹介してきました。本連載の内容が読者の皆さまの現場でも使えるノウハウとして役立ちましたら幸いです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

イー・アクセス株式会社
アートディレクター。webデザイナーを経て現在イー・アクセス株式会社AOLJAPANポータルサイトのアートディレクター。http://www.jp.aol.com/

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