Ajaxの基礎知識
デスクトップアプリケーションもAjaxによってWebサービスに
Ajaxが出てきたことによって今まではデスクトップアプリケーションの領域だったものも、Webサービスで提供されることが多くなってきました。Webサービスになることで、どのPC、どのデバイスからも一元的に使るようになり、デスクトップアプリケーションでは実現できなかった使い勝手、体験をユーザに提供することができるようになりました。
Gmailにインスパイアされて作られたWebサービスであるToDo管理アプリケーション Remember the milkは、ルック&フィールもGoogleを意識したシンプル+クリーンな印象ですが、ToDoを友人と共有できなどの豊富な機能はオンラインToDo管理サービスではトップクラスに入るでしょう。
最近リリースされたGmail向けFirefox Extentionを使うとGmailとシームレスにToDo管理ができます。ちなみにこのGmailのExtentionもAajaxテクノロジで構成されていますので、WebOS Goodiesを参照してください。
また、マインドマップ作成アプリケーションMindMeisterという思考支援ツールがあります。今まではデスクトップアプリケーションが中心だったのですが、ついにWebサービス版が登場しました。 Webアプリケーションであるということを忘れてしまうぐらい使い勝手の良いです。ベクターデータを扱っているのですが、これはFlashではなくCanvasというフォーマットを使っています。
詳細は省きますが、Canvasは現在ではIEをのぞく主要なWebブラウザで実装されており、HTML 5では標準機能として実装される機能なので今後重要なフォーマットの1つです。 このサイトではexCanvasというIE上でCanvasをエミュレートするJavaScriptのライブラリを使ってIEでもCanvasを使っています。
またGoogle GearsというGoogleのブラウザプラグインを使うことでオフラインでもこのアプリケーションを使うことができます。つまりインターネットにつながっていなくても作業を継続することができます。
ビジュアル表現の手段としてのAjax
今まではいわゆるツール、アプリケーションよりのものばかりでしたが、GUCCIのサイトはいわゆるブランディングサイトです。
今までこのようなサイトはFlashで作られることが多かったので、Webデザイン業界的にもインパクトのある出来事でした。一見Flashで作られたサイトのように見えますが、prototype.jsというAjaxライブラリとドラッグ&ドロップやアニメーションの処理を簡素に記述できるAjaxライブラリであるscript.aculo.usの組み合わせで作られています。
話題性をねらっただけで、「Flashでも良いのでは?」とか「Ajaxの意味がない」といった批判の声もありましたが、Ajaxでもここまでビジュアル的な表現力ができるということを示している好例と言えます。ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
次回は、ライブラリが生まれた背景とprototype、jQuery、YUIなどの代表的なAjaxライブラリを紹介していきます。See you next week!