10のインストール!
ミッションクリティカルやHPCで利用されているSUSE
Linuxサーバが普及するにつれて、Linuxサーバの活用の領域も広がっています。特に、ミッションクリティカルやHPCの分野での利用も増えています。ミッションクリティカルな分野における、SUSE Linux Enterprise Serverの例では、金融業、製造業、またドイツ管制官(DFS)での航空管制システムのプラットフォームとして稼動しています。
また、膨大な量の数値の計算が必要になるHPCの分野では、自動車の設計シミュレーションや半導体の設計、金融業におけるリスク分析といった分野で採用されています。
本連載は、このようにミッションクリティカルやHPCの分野で信頼性の高いSUSE Linux Enterprise Serverについて解説していきましょう。
図1:SUSE Linux Enterprise Server 10のインストール手順 |
SUSE Linux Enterprise Server 10のインストール
まずは、インストール手順について紹介します。SUSE Linux Enterprise Server 10をインストールするにはいくつかの方法があります。今回はよく使われる方法として、DVD-ROMによるインストールを紹介します。
SUSE Linux Enterprise ServerのメディアをDVD-ROMドライブに挿入し、電源を投入します。電源投入後、DVD-ROMブートしてSUSE Linux Enterprise Server 10のインストーラが起動しますので、インストーラの指示にしたがってってインストールを行います。SUSE Linux Enterprise Server 10の一般的なインストール手順は図1の通りです。
次に、特に企業向けのLinuxサーバにおいて重要なハードウェアの設定を取り上げます。
Linuxのインストーラを起動する前に、ハードウェアの詳細な設定が必要となります。一般的なサーバにおいて工場出荷時の設定は、単なるデフォルト設定に過ぎず、最適な設定にはなっていません。システム要件が複雑になれば、それにともない事前のハードウェアの設定を詳細に行う必要があります。
サーバのハードウェア設定にはさまざまなものが存在しますが、代表的な設定としては「CPUの仮想化機能のON/OFF、ACPI」「メモリエラーチェック」「RAIDコントローラ」「ブート順序、PXE」「ファイバチャネル」「シリアルポート」などがあります。
Linuxサーバ場合、管理用ポートとしてシリアルケーブル接続を行うことがあります。これはサーバに限らずスイッチの設定などにも利用されます。まずは、「RAIDコントローラ」について見ていきましょう。