10のインストール!

2008年5月9日(金)
古賀 政純

ファイバチャネルホストバスアダプタの設定

大規模なDBサーバ、外部共有ストレージを持つHAクラスタの多くは、ファイバチャネル接続を採用することが一般的です。ファイバチャネル接続の場合、そのシステムにおいてSAN Bootを行うかどうかによってファイバチャネルの設定およびRAIDコントローラの設定、ブート順序の設定を適切に行う必要があります。

ファイバチャネルの設定は、ファイバチャネルホストバスアダプタのBIOSで設定を行います。これはサーバのBIOSとは別で、ファイバチャネルホストバスアダプタの電子基盤上に搭載されたチップにプログラムされています。ファイバチャネルホストバスアダプタとLinuxのブートの設定で注意すべき点は、「SANブートするか、しないか」でファイバチャネルホストバスアダプタの設定が変わるということです。

通常SANブートを行わない場合は、サーバの内蔵RAIDコントローラ側で論理ディスクを作成し、Linuxのインストーラにおいて、ブートローダをローカルディスクにインストールします。さらに、ファイバチャネルホストバスアダプタのBIOSにおいてブートオプションを無効に設定しておきます。また、ブート順序もファイバチャネルコントローラよりも内蔵RAIDコントローラを優先させておきます。これにより、SAN接続されている環境でサーバはローカルディスクからブートを行います。

図3:ローカルブート構成とSANブート構成

SAN環境における注意点

このSAN接続時のブート順序の設定は非常に重要です。SAN環境では、単一のストレージに対して、ヘテロのサーバが接続されており、非SANブート構成もあればSANブート構成も混在する場合があります。サーバ側でファイバチャネルからのブート順序が優先されていると、サーバはローカルディスクではなくSAN上のディスクからブートを優先させます。

もし非SANブートを想定しているサーバで、たまたまSAN上のディスクのMBR領域にブートローダが入っており、ファイバチャネルのBIOSでブータブル設定が有効になっていると、そのサーバはSANブートを行うことになり、予期しない動作をしてしまいます。したがって、SAN環境においてはサーバのブートデバイス優先順位に注意してください。

SANブートを行う場合は、ローカルディスクは必要ありません。また、ファイバチャネルホストバスアダプタのBIOSでブータブル設定を有効にします。Linuxのインストーラにおいては、SANストレージ上に作成したLUNに対してブートローダをインストールします。

さて、次回はSUSE Linux Enterprise Server 10の特徴の1つである「YaST」によって、パーティションの設定を行っていきましょう。

日本ヒューレット・パッカード株式会社 プリセールス統括本部 ソリューションセンター OSS・Linux担当 シニアITスペシャリスト

兵庫県伊丹市出身。1996年頃からオープンソースに携わる。2000年よりUNIXサーバーのSE及びスーパーコンピューターの並列計算プログラミング講師を担当。科学技術計算サーバーのSI経験も持つ。2005年、大手製造業向けLinuxサーバー提案で日本HP社長賞受賞。2006年、米国HPからLinux技術の伝道師に与えられる「OpenSource and Linux Ambassador Hall of Fame」を2年連続受賞。日本HPプリセールスMVPを4度受賞。現在は、Linux、FreeBSD、Hadoop等のOSSを駆使したスケールアウト型サーバー基盤のプリセールスSE、技術検証、技術文書執筆を担当。日本HPのオープンソース・Linuxテクノロジーエバンジェリストとして講演活動も行っている。Red Hat Certified Engineer、Red Hat Certified Virtualization Administrator、Novell Certified Linux Professional、EXIN Cloud Computing Foundation Certificate、HP Accredited Systems Engineer Cloud Architect、Red Hat Certified System Administrator in Red Hat OpenStack、Cloudera Certified Administrator for Apache Hadoop認定技術者。HP公式ブログ執筆者。趣味はレーシングカートとビリヤード

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