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5月病を吹き飛ばせ!

2008年5月24日(土)
須藤 克彦

頭の中はどう整理する?

 わ:でもですね...

 す:まだ、不安か?

 わ:気持ちはあるつもりなんですが、文章力がないからその気持ちがあってもうまく表現できないんです。

 す:そうだな、確かに気持ちを正確に文字にするのは難しい。それに、書き始める段階で全部のネタが初めから集まっているわけでもない。言いたいことはあるけどうまくつながらない、ってこともある。

 わ:はい、そうなんです。

 す:そういうときはな、まずはキーワードを並べてみる。さっき、いくつかキーワードがあったよな。で、それぞれのキーワードを見出しにしてみる。わかるか?

 わ:章の題名みたいなもんすね?

 す:そうそう。で、その章ではそのキーワードを説明するというか、そのキーワードにまつわる話を書くわけだ。さっきも言ったように、自分の気持ちも込めて書くんだぞ。

 わ:ふむふむ。

 す:それで、だ。ここが大事なところだ。これだけでは章がつながらない。つまり、文書として脈絡がない。それぞれの章が唐突な感じになってしまうからな。

 わ:ですね。

 す:初めに、例えば「人手不足」って書いたとしよう。それを読んだ人はどう思うだろう?

 わ:「それはなぜ?」とか「じゃぁ、どうすればいい?」ってことですかね。

 す:ピンポーン!そうだよ、その通り。人は文書を読んだときや人から話を聞いたときに、いろいろと思うことがある。「ほんと?」って思うこともあるし「じゃぁ、どうすりゃいいんだ」ってこともある。「そんなこと知ってるよ」って人もいるだろう。

 わ:はい。

 す:だから、「それはね」と続けばいい。「それはこういうわけです」「なぜかといえばこれこれだからです」っていうふうに。つまり、読者の気持ちの先回りをして疑問や不安に答えるような章立てにすればいいってことさ。

 わ:なるほど。

 す:キーワードから章立て、つまり目次ができたら、その目次の間をつなぐための「接続詞」を考えればいいってことだな。「だから」なのか「ところで」なのか。「例えば」ってこともあるだろう。「なぜなら」と別の根拠を示すのもいいよな。そうすることで文書全体がつながったものになるわけだ。データもいきてくる。その接続詞を各章の初めか最後に入れて、前の章、後の章となめらかにつなげるんだ。

どうしてこんなに将来が不安なのか

 わ:ところでですね、部長。ちょっと別の話なんですが...。

 す:ん?

 わ:なんていうか、なんで僕がこの会社にいるのかがピンと来ないっていうか。それにこの業界ってなんか不安ですよね。この業界だけじゃなくて日本全体が先行き不透明だし。それに自分がほんとに何をやりたいのかよくわからないっていうか...。

 す:まぁ、会社選びの段階でとことん真剣につきつめるってこともないだろう。そこそこのところで手を打つってのが実際のところだろうね。けど、多かれ少なかれそういうところは皆持っていて、その中で自分の居場所というか、自分にできること、自分にしかできないことを探すんじゃないのかな?

 わ:自分にしかできないことですか?

 す:そう。それが個性ってもんだろ。若井には若井にしかできないものが必ずある。

 わ:そうっすかねぇ。

 す:そうさ(笑)。お前って人間は、古今東西、お前しかいないんだからな。誰かがお前を待っている。

 わ:えへへへ(照)

 す:いいところも悪いところも含めてな(爆)

 わ:あちゃ。

 す:冗談じゃなくて。それを探すのがつまり人生ってことじゃないのか?(えへん)

 わ:ちょっとカッコ良すぎですよ(汗)

 す:そうか(照)。ま、それはともかくとして、不安はいっぱいある。誰でも感じてる。

 わ:そんなもんですかねぇ

 す:そうさ。だから、漠然とした不安は整理すればいい。本質的に何が問題かってね。

 わ:本質的ですかぁ...。

 す:そう。本質的っていうと大げさだが。そうだなぁ、自分にとって何がどういうふうに問題なのかって具体的に考えて書き出してみればいい。それを1つ1つ「それで何が問題か?」てちゃんと考えるんだ。

 わ:はい。

 す:それにな、大抵のことはそれで命まで取られることはないからな(笑)

 わ:まぁ、そうですけど。

 す:つまり、それが心配したり思い悩むだけの価値があるか、ってことさ。

 わ:?

 す:心配してどうにかなることなら大いに心配すればいい。悩んで何か解決策が出るんならな。でも、思い悩むっていうのはだいたいが堂々巡りをしてるだけだ。そうじゃないか?これって神経が疲れるだけだからな。考えない方がいい。

 ちょっといい言葉を教えてやろう。「ラインホルト・ニーバーの祈り」ってやつだ(図2)。

神戸情報大学院大学
1980年立命館大学理工学部卒、独立系ソフトハウスに入社。CやFORTRANコンパイラなどの言語処理系の設計・開発に約10年間従事。その後ユーザ系企業でUNIXによるクライアントサーバシステムの設計・開発を主導。同時に企業の内外で人材育成に注力する。現在は神戸情報大学院大学で講師として教鞭(きょうべん)をとる。「ソフトウエア工学の基礎を勉強してオールラウンドプレーヤーを目指せ」が技術者育成についての口癖。http://www.kic.ac.jp/professors/sudo/index.html

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