JSONってなにもの?
JSONとは何か?
JSONとはJavaScript Object Notationの略で、XMLなどと同様のテキストベースのデータフォーマットです。
その名前の由来の通りJSONはJavaScriptのオブジェクト表記構文のサブセットとなっており、XMLと比べると簡潔に構造化されたデータを記述することができるため、記述が容易で人間が理解しやすいデータフォーマットと言えます。
なお、JSONは2006年に「RFC 4627(http://www.rfc-editor.org/rfc/rfc4627.txt)」として公開されています。
例としてXMLとJSONで同じデータを記述したものをリスト1とリスト2に示します(図1)。
リスト1のXMLではすべての情報をタグで囲んだテキストノードとして記述していますが、XMLでデータを表現する場合、データの記述方法として属性とテキストノードの使い分けが必要になります。
JSONの場合、そのようなことを気にする必要はありません。また、XMLには閉じタグが必要となりますが、JSONの場合カッコに対応する閉じカッコ以外は不要です。JSONはXMLと比べるとタイプ数も少なく、きちんとインデントされていれば可読性も高いことがわかります。
図1:同データのXMLとJSONの記述例とAjaxの概念図(クリックで拡大) |
JSONの利用シーン
JSONは前述の通り、JavaScriptのサブセットなのでeval()関数で評価することでJavaScriptオブジェクトに変換することができるという特徴があります。eval()関数は引数で渡された文字列をJavaScriptコードとして評価し、その結果を返します。
このようにJavaScriptとの親和性の高さから現在ではAjaxでのデータ交換フォーマットとして広く利用されるようになりました。
AjaxはもともとAsynchronous JavaScript + XMLの略で、Webブラウザ上で動作するJavaScriptでサーバからXMLデータを取得し、取得したデータをDHTMLを活用してコンテンツに動的に反映するという手法です(図1)。
このXMLの代わりにJSONが使われているわけです。JSONを利用することで冗長なXMLと比べて通信時のデータ量を削減できるなどのメリットもあります。
AjaxのサーバサイドはJavaやPHPなどの言語を利用して実装されることが多いのですが、すでに主要なプログラミング言語にはJSONの生成や読み込みを行うライブラリが存在するため、JavaScriptに限らず言語をこえたデータ交換のためのデータフォーマットとしてJSONを利用することができます。