セールスフォース開発・導入のための技術レポート「Salesforceプログラミングバイブル」
Salesforceのカスタマイズは簡単
今日、日本でもSalesforceを導入する企業が増えている。これはSalesforceが単なる顧客管理システムではなく、各企業が任意に顧客管理システムを拡張したり、または顧客管理システム以外の機能を付加することが簡単にできるようになっているためである。
例えば、一般的な業務アプリケーションの大部分は、人や物に結びつく情報を保存・管理するだけで十分であることが多い。
そのような事だけで十分であれば、Salesforceを使った場合は単純にオブジェクト(一般的なデータベースで言うところのテーブル)を追加するだけで完成してしまう。
作られたオブジェクトに対するレコードの管理画面や検索・分析と言った機能は標準機能として自動的に生成されるためである。
実際のところ、この程度のカスタマイズであれば、特に開発の経験のない人間でも簡単な指導を受ければすぐに覚えることができるだろう。
より複雑なカスタマイズはApex言語を使って
しかし、業務アプリケーションには、単純なレコードの作成などの管理機能だけでは成り立たないものも数多くある。
ここで簡単な例として「取引先責任者のレコードを作成する際に説明欄を空欄にしたら今日の日付を記載する」という機能をSalesforceに追加してみる。
メニューから、[設定]-[アプリケーションの設定]-[カスタマイズ]-[取引先責任者]-[トリガ]と辿り、[新規]ボタンで新しいトリガの作成をしよう。
トリガの中身は【リスト】の様に入力し保存すれば、先に書いた機能が追加されたはずである。
実際に取引先責任者の新規登録をする時に、説明欄を空欄にすると登録されたデータには今日の日付が記載されていることだろう。
このように、SalesforceはApex言語と呼ばれる独自のプログラム言語を用いることで、複雑なカスタマイズにも柔軟に対応できる。
その他にも、SalesforceのデータやApex言語で書かれたプログラムを外部のプログラムからSOAP接続で利用する事もできる。
Salesforceは様々な方法でカスタマイズが可能で、個々の企業のニーズに柔軟に対応できるため、多くの企業がSalesforceを導入しているのではないかと思われる。
しかし、一見簡単に開発できそうに見えるカスタマイズも、Apex言語を使った場合は実運用環境では直接行うことができない。
また簡単なカスタマイズであっても、目的としたカスタマイズを行うにはどの画面で行えば良いかを調べるのも骨の折れる作業である。
そこで、今年1月に発売した本では、Salesforceのカスタマイズでよく用いる機能を、スクリーンショット付きで解説している。
単純なオブジェクトの作成からApex言語によるプログラム、果てはPHPやC#等のプログラムからSalesforceのデータなどを利用する方法や、筆者が開発で困ったSalesforceの制約の事例なども掲載しているのでSalesforceを使いこなしたい方は是非見ていただければと思う。
■「Salesforceプログラミングバイブル」製品情報ページ:http://r.impressrd.jp/iil/salesforce
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