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Amazonは失敗への挑戦をやめてしまうのか

2016年7月4日(月)
ReadWrite Japan

世界一の失敗をする企業であるAmazonが、また新たな失敗に挑戦しようとしている。

Amazonはハードウェアの発表でこれまでも何度か私たちの度肝を抜いてきた。思いつくだけでもKindleは出版業界のあり方を変えたし、DashボタンはAmazonで再注文する際の新しい方法を提示した。そしてEchoは、今のところ市場で最も人気のあるIoTデバイスである。

そのAmazonが、また別のハードウェアを手がけているかもしれない。Code Conferenceでジェフ・ベゾス氏が質問に対する回答を拒んだことが、そのヒントになるだろう。

ベゾス氏は、カンファレンスでThe Vergeのローレン・ゴード氏からウェアラブルを手がけているかについて質問された。そのとき、彼はプロダクトのロードマップについて何も語ろうとしなかったが、後々Recodeのウォルト・モスバーグ氏が食い下がった際、その可能性を否定することはなかった。

彼は、「その質問には答えない」と答えたのだ。

これは何かを確約したわけではない。知る限り、ベゾス氏はAmazonのCEO、そして一役員としてこの20年間、何かの製品を手がけていることを完全に否定したことはなかった。そして、Amazonが目指している”いつでも商品を買う方法を提供する”という目的にウェアラブルは適している。

さらに、既存のDashボタンやEchoは静止しているデバイスであり、部屋にいるときはAlexaに呼びかけることができても外出中はAmazonのモバイルアプリを使わなければならないという点は、ユーザーエクスペリエンスとして最高のものとは言えないだろう。

ウェアラブルは、より手軽な商品の検索・購入の手段を顧客に提供できるかもしれないし、Alexaとの直接的なやりとりをも可能にするかもしれない。彼は、機械学習の進歩および過去の5年間について述べたが、おそらくAmazonをAI革命の最先端企業にしたいのではないかと読み取れる内容であった。

Amazonのロードマップはすでに提示されている

Amazonは、タブレットやスマートフォンの際もそうしたように、Androidの余計な部分を削ぎ落したものを活用するだろう。ウェアラブルは、Amazonが提供する一連のサービスへのポータル的存在になるかもしれない。

また、これはAmazonにとって初めてとなる運送業との統合の第一歩でもある。たとえば、店舗でほしい商品を見かけたが荷物になるのが嫌だとしよう。そんなとき、AlexaにAmazonで注文して家まで送るよう命令するのだ。これは、Amazonと小売業者が協力しなければできないことだが、これまであまり熱心に取り組まれてこなかったことである。

ただ、ベゾス氏およびAmazonは、ウェアラブルの可能性について未だ確約はおろか存在を認めてすらいない。彼らにとってFire Phoneでの失敗は、より多くのものを売りつけようとするビジョンと直接結びつかないコンシューマ向けの取り組みへのこれ以上の深入りをためらう程に大きなものだったのかもしれない。

(ReadWrite[日本版] 編集部)

ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]

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