GoogleはNestプロトコルのオープンソース化でAmazonに勝負を挑む - 激化するスマートーホーム市場のシェア争いの行く末はいかに
2016年6月25日 21:48
Amazonとのスマートホーム市場のシェア争いが加熱する中、Alphabet傘下のGoogleが、Nestシステム用のIoTプロトコルを公開した。
Motley Fool の調査によれば、Googleが今回、Nestのスレッドプロトコルをオープンソース化したのは、異なる製造者同士のIoTデバイスやクラウド間の接続性向上の道筋を立てるためだという。
「これまでもオープンソーステクノロジーに対する活発なサポートや貢献を行ってきた我が社は、OpenThreadによって志を同じくする企業や個人達とともに、コネクテッドホームの発達のために幅広く使われるような最高レベルのスレッドの実装を提供することができる」とGoogleは宣言している。
予想されるNestの収入減は大きな問題ではない
NestはGoogleの子会社の中でも比較的小規模であるため、Motley FoolはThreadのオープンソース化が企業の収益に与える影響はごくわずかなものだろうという。
しかし、OpenThreadの登場により、GoogleはAmazonのEchoスピーカーとの競争にようやく一筋の光を望むことができるようになるだろう。Googleは、今のところAmazonの後塵を拝している状況であり、そのAmazonは先日、Echoのバーチャルアシスタント Alexaを公開し、他のIoTデバイスでもシームレスに利用できるようにしたところだ。
Echoのコンシューマ人気は高く、当初はハンズフリーなスピーカーとして登場したのが、今ではAlexaを使って数多くのデバイスやアプリをコントロールできるスマートホームハブになっている。
Nestがオープンソースアプローチを導入することで、Echoから競争が高まっているスマートホーム市場での地位を奪い取ることができるかどうかはまだ定かではない。そして、放棄されたAndroid@Homeプロジェクトのように、これもGoogleが過去に数多く仕掛け、軌道に乗らなかったIoTへの挑戦の1つで終わる可能性もある。そうなれば、同社のスマートホーム戦略はこれまで以上に見通しが悪くなることだろう。
(ReadWrite Japan編集部)
ReadWrite Japan編集部
[原文]
バックナンバー
この記事の筆者
筆者の人気記事
進む「スマートダスト」研究、小型化するセンサーが人類にもたらす影響の大きさ
2016年9月3日 7:00
Amazonは世界一の失敗をする企業だ
2016年4月19日 7:00
ストレス社会の救世主! 新アプリ『Mindset』でストレスコントロールが可能に
2016年6月15日 9:14
話題の「フォグコンピューティング」、エッジコンピューティングとどう違う?
2016年8月13日 7:00
Arduino vs. Raspberry Pi:あなたにぴったりのDIYプラットフォームはどっち?
2017年11月17日 6:00
完全な透明性は本当にいい事なのか?
2015年7月17日 15:00
Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。