
日本HP、初のAMDプロセッサ搭載タワー型サーバ「HP ProLiant ML115」発売
ProLiantAMDサーバ
2007/4/13 17:00
3万円台から購入できるAMDプロセッサ搭載エントリーサーバ
日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は4月12日、同社としてはじめてAMD製プロセッサを搭載したタワー型サーバ「HP ProLiant ML115」を発売することを発表した。
「HP ProLiant ML115」には、デュアルコアの「AMD Opteron1000シリーズ」およびシングルコアの「AMD Athlon 64」プロセッサを1基搭載したタワー型サーバのエントリーモデルが用意されている。昨年6月より開始した東京・昭島事業所におけるフルカスタマイズCTO「MAID IN TOKYO」の対象製品であり、自由なオプション構成やOSのプリインストールサービスが受けられるほか、正式受注から最短5営業日でのスピード納品を謳っている。
HP ProLiant ML115
日本HPは、これまでも他社に先駆けてAMD製プロセッサ搭載サーバを展開してきたが、従来の製品はすべて、データセンタなどでの使用を想定したラックマウント型やブレード型サーバだった。今回、AMD製プロセッサを小規模オフィスや大企業の支店・部門向けのサーバとしての需要が高いタワー型サーバのエントリーモデルに搭載することで、この分野においてもプロセッサの選択肢を広げることとなる。
日本HP エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 プロダクトマーケティング部 部長の橘 一徳氏は「ProLiant ML115は数名の小規模オフィスでのプリンタ/ファイル共有サーバや、部門単位のグループサーバ、チェーン店の店舗サーバや教育機関などをターゲットにしている」と、低価格かつハイパフォーマンスを持ったサーバの製品戦略を語る。
日本HP エンタープライズストレージ・サーバ統括本部
プロダクトマーケティング部 部長 橘 一徳氏
「HP ProLiant ML115」はエントリークラスのサーバながら、ハイエンドサーバ並みの管理機能を備えている。これを実現しているのはLANやインターネットを介したサーバのリモート操作を実現するオプションカード「HP Lights-Out 100c リモート マネジメント カード」だ。
同カードによって、OSの状態に依存せず管理作業が可能で、OSがハングアップした状態でも、遠隔地から再起動などの操作ができる。さらに、仮想KVM(手元のPCのキーボード、マウス、モニタをサーバのコンソールとして使用できるグラフィカルリモートコンソール機能)、仮想メディア(手元のPCのドライブに挿入したCD/DVDを遠隔地のサーバのドライブとして使用できる機能)など、従来のエントリーサーバのレベルを超えた優れた遠隔管理機能を実現するものだという。
HP ProLiant ML115の価格は3万9,900円より。出荷開始は4月17日とのこと。本体の仕様は同社のWebページを参照してほしい。
- HP ProLiant ML115製品Webページ
- http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/ml115/
なお、本発表と同時に、現行のAMDプロセッサを搭載する22機種において最大29%、平均8%の価格改定を実施している。また、インテル製プロセッサを搭載したタワー型エントリーサーバHP ProLiant ML110においても価格改定を実施し、ハードディスク付きの最小構成価格(税込み)で4万円台(9%値下げ)になった。
(ThinkIT編集局 森谷 一敏)