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| スポットライトが当たりはじめたファインダビリティとオプティマイゼーション | ||||||||||||
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情報が肥大化・多様化する状況の中で適合性という課題を解決するには、「ファインダビリティ(見つけやすさ)」と「オプティマイザーション(最適化)」が重要となる。 ファインダビリティは利用者自らが能動的に情報を見つけることを助け(プル型)、オプティマイゼーションは情報の提供側がその情報を欲している利用者に適切にデリバリすることを助ける(プッシュ型)。個々人で異なる適合性を高めるためには、この両者がうまくかみあう必要があると考えている。 |
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| ファインダビリティ能力の向上 | ||||||||||||
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現在のファインダビリティは、フロント型企業(GoogleやYahoo)が提供するWeb検索エンジンによって提供されているが、その汎用的なWeb検索エンジンでは適合性に限界がある。今、ファインダビリティ能力を向上する試みとして、以下の2つの方向が示されている。
表1:ファインダビリティの向上の試み |
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| 検索の適合性を高める方向 | ||||||||||||
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最近の動向では、業界向け専用検索(バーティカルサーチ)、画像や動画、音声の専用検索といった特定の分野に特化した検索エンジンの登場があげられる。 gooでは、特定の分野に特化した検索エンジンを複数用意し、それらをWeb検索と連携させることで従来のWeb検索の適合率や再現率をアップさせようとしている。またGoogleがテスト提供している学術論文サーチエンジン「Google Scholar」もその一例である(同じ分野ではMicrosoftも「Windows Live Academic Search」のベータテストを開始している)。 このような専門/特化型の検索は、ファインダビリティ能力を向上させる1つの手段として今後普及していくと思われる。 |
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| コンテンツを見つけやすくする方向 | ||||||||||||
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また一方でパーソナルサーチ、ソーシャルサーチも今後注目される試みである。パーソナルサーチは、一度訪れたサイトを次回以降の検索でランクをあげるなど個人にあわせた検索を提供する。ソーシャルサーチは、友人・知人の有益度を加味して検索結果を導く検索の仕組みである。どちらもより価値の高い結果を提供するための仕組みであり、ファインダビリティ能力の向上に貢献する。 Googleが現在テスト中の「Remove Result」は、不要と思われる検索結果を今後の表示から除外する機能であり、パーソナルサーチの範疇の機能といえよう。 他にも「フォークソノミー」と呼ばれるメタデータをコンテンツに添付する方法も普及しつつある。これは、コンテンツにそのコンテンツの「意図」をメタデータとして付与する方法で、利用者が検索時に利用者の「意図した」情報であるかどうかの識別を助ける。メタデータの付与自体も利用者が付与できたり、友人・知人の間でメタデータを共有したりすることも可能だ。
従来から、コンテンツを見つけやすくする(見つけてもらいやすくする)方法にSEO(Search Engine Optimization)がある。しかし、検索スパムや悪質なSEO適用などの問題もあり、情報の利用者が意図しない情報も検索結果の上位に表示される場合もある。よって、情報の利用者が意図した情報であるかどうかと検索結果の上位に表示されるかどうかは別物と考えるべきだ。
現在、メタデータを添付する技術には「Microformats」があり、その簡便性から普及しつつある。また、現在W3C(World Wide Web Consortium)で策定中のXHTML 2.0(XTHML1.1の次バージョン)ではRDF(注1)をメタデータとして添付することを検討している。
※注1:
RDF(Resource Description Framework)
W3Cで標準勧告されたメタデータの記法。フィードの定義で知られるRSSもRDFの仕様をベースにしている。 XHTML 2.0の仕様は一般には難解であるため、普及の障害となる可能性も否定できないが、仮に普及した場合、コンテンツにRDFが添付され、検索エンジンがオントロジー(注2)を理解するようになれば、ティム・バーナーズ・リー氏が描くセマンティックWebによる「より知的なWebの世界」が実現される可能性もでてくる(セマンティックWebについては別の機会でご紹介したい)。
※注2:
オントロジー
ある特定分野の概念や知識。定義言語としてW3Cが標準勧告したOWL(Web Ontology Language)が存在する。 |
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