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| その他の方向性について | ||||||||||||
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今まであげてき方向性のほかにも、CGUI(Consumer Generated User Interface)や仮想世界と実世界の融合、RSSのインテリジェント化について触れておきたい。 |
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| CGUIの萌芽について | ||||||||||||
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CGUIとは言葉通り、消費者が自ら作成するユーザインターフェース(UI)である。 Web 2.0の世界では、企業はWebAPIを公開しはじめている。AjaxではこれらWebAPIを呼び出し、リッチなユーザエクスペリエンス(ユーザ体験)を実装している。このスキーム(構成)では、UIとサービスが分離独立した状態を作り出している。つまり、企業が用意したUIを必ずしも利用しなくてもよいことになる。 Google GadgetやYahoo Widgetはその典型的な例といえよう。MicrosoftもMicrosoft Gadgetsの提供を発表している。 例えば、時計やカレンダーがあるが、これはOSで用意されたUIが気に入らない場合に利用する。株価表示は、NASDAQの株価情報をいちいちWeb画面を開いてチェックするのではなく、常に注意(アテンション)しておきたい株価をリスト形式で表示しておくために利用する。 具体的な目的は様々だろうが、共通していえるのはこれらがScript言語であり、誰もが作成することが可能で、企業があらかじめ用意したUI以外の自分の好みのUIを選択可能であるということだ。 ご存知の通り、消費者個々人のスキルや好みは異なり、求めるユーザ体験も多種多様となる。企業もそういった消費者個々人すべてにあったUIを用意することは難しいし、消費者も押し付けられたUIでは自分にあったリッチなユーザ体験ができない。 潜在的なニーズはある。CGUIは既に萌芽期にあり、環境さえ整えば普及拡大していく可能性がある。 |
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| 仮想世界と実世界の融合 | ||||||||||||
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将来は検索分野を皮切りに、インターネットの世界(仮想世界)と実世界の境界があいまいになると予測される。現時点での検索技術においても、インターネットやデスクトップ、企業内のデジタル化されたデータを検索対象の範囲とし、その境界を意識しないシームレスな検索環境を提供しようとしている。 さらに将来では、様々な機器(家電など)がネットに繋がれるようになり、かつIDがふられた後はデジタル化されたデータだけでなく、実世界に点在している「物」や「人」もその検索対象となる。 |
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| RSSリーダのインテリジェント化 | ||||||||||||
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将来、パーソナライズ化されたフィルタリング技術が登場し、ソーシャル化して普及する可能性もある。 現在でも多くのサイトがRSSを提供しているが、10箇所も取得していればすべてを閲覧するのは困難になる。さらにすべての情報がユーザ自らにとって有益な情報ばかりではない。このため、自身に有益な情報だけを残して(もしくは優先順位付けをして)閲覧できれば時間の節約になる。このとき自身にかわって、有益であるかどうかを判断する何かが必要になる。 前述したコンテンツへのメタデータ付与との組み合わせが必要となるが、将来的にはRSS閲覧ソフトには自身にかわって有益な情報を取捨選択するインテリジェントな機能が搭載されるようになるだろう。そのとき有益な情報であるかどうかをRSS閲覧ソフトにわからせる定義情報は必要になるが、これはCGM的に消費者によって作成され共有されていくと思われる。 |
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| おわりに | ||||||||||||
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5回に渡ってWeb 2.0の定義、現状、企業システムへの適用可能性、技術、将来を解説してきた。様々なメディアで取り上げられることの多いWeb 2.0であるが、野村総合研究所の独自の視点でWeb 2.0の動向や将来像を解説できたものと筆者が思っている。 読者の方々の理解や仕事に微力ながら貢献できれば幸いである。 |
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