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| 第9条:外部コンサルタントを活用する! | ||||||||||||||||||
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第4、5回でも触れたが、業務プロセスの調査・分析、評価を行う際に外部のコンサルティング会社を活用するのも一策である。分析・評価には体力がかかるので、単純に考えても「手」はあったほうがよい。 特に短期間で現状を押さえ、次期に向けた提案をまとめるときには有効である。また、コンサルティング会社は様々な事例を知っているので、スムースに作業を遂行できるだけでなく、ノウハウを活かした改革提案を受けられるのもメリットの1つだろう。 さらに、内部業務の見直しにおいて社内のしがらみがあっては、いうべきこともいえないという場合もある。そのときは外部の専門家に言い難いことをいわせてしまうといった使い方もできよう。また内部にいてはわからないことや気が付かないことも、外の眼には目立つということもある。 ただし、「依存症」になってしまうのは問題だ。業務プロセスを見直すにあたり、外部コンサルタントに分析をしてもらったものの、うまく活用できていないという会社(団体)にこの「依存症」が多く見られる。あくまで実施主体は社内のドリームチームであり、コンサルタントに依存しすぎると実際に現場で生じている問題がわからないまま、業務や組織を変更してしまう。 ドリームチームの主力たる現場の中堅層(次世代ミドル)が参画すると、日常業務の忙しさに加え、BPRを担当するのは実質的に不可能であるとし、つい外部に任せっきりになりがちだ。コンサルタントに依存しすぎることなく、道具としてうまく使いこなせるかどうかが鍵となる。 |
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| 第10条:改革の呪縛から解放される! | ||||||||||||||||||
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ひとたび「改革」に手を着けてしまうと、ある呪縛に苛まれることになる。それは、改革の仕方そのものを毎年のように改革し続けなければならないと思い込んでしまう「改革自体の改革」という呪縛だ。 例えば日常業務の業務改善であれば、1ヶ月から半年くらいで成果が得られる。だがBPRともなれば、中期計画にも載るほどの期間を要する。 経営改革の一環としてBPRに取り組むことが多いが、ここに落とし穴がある。大きな改革の波の中では、改革の仕方やあり方も常に改革していなければならないという思いに苛まれる。つまり「BPRもBPRが必要だという強迫観念」だ。そうならないようにするためには、BPRの目標管理、進行管理に要する期間を把握することが不可欠である。
表3:BPRの実施期間と管理 BPRを短期間で管理するのは、成果目標に対してどれくらい達成できているかであり、達成した指標の見直しは毎年など定期的に見直す必要がある。 一方で、中長期間で管理するのは、BPR全体の進行管理である。これは途中で新たな実現方法が登場しない限り、3〜5年くらいを要する。ただし手段たる情報システムの世界では、ドラスティックな技術革新が生じることがある。そのときには、プロジェクトの途中であっても見直す必要があるだろう。 |
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| BPRで突破口を! | ||||||||||||||||||
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BPRの実践は容易ではない。筆者も、これまで多くの形骸化したBPRの事例を目の当たりにしてきた。そこには多くの見えないトラップが存在し、経営トップの掛け声倒れ、プロジェクト担当者の自己満足、現場社員の叛乱など、いろいろなタイプの頓挫の仕方がある。 また、首切り志向のBPR(日本ではリストラ)を強力に進めようとすると、社員・職員の士気が低下しやすく、対外的な顧客サービスや商品・製品などの品質低下、顧客の不満増大という形で跳ね返ってくる。 冒頭でも述べたようにBPRを実践するにあたっては、もう一度BPRの理念に立ち返って、「成果を重視して、その実現方法や手段を任せる」ことを思い出し、前回から今回に渡って解説した10箇条に留意して取り組んでいただければ幸いである。 次回はBPR実践後の形態として、代表的なアウトソーシングの取り組みを紹介する。 |
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