 |
|
| 徹底攻略!Free Flex 2 SDK |
第１回：開発環境を変える！Free Flex 2 SDK登場
著者：ウノウ 酒徳 峰章 2006/11/21
|
|
|
| 前のページ 1 2 3 次のページ
|
|
| Flashの進化と功績 |
Flashは、ベクターグラフィックスを活かした非常に軽いWebアニメーションが再生できるという強みを活かしつつ、バージョンアップを重ねるごとに、多くの機能を追加してきました。Flash 5では、スクリプト（ActionScript）が実装され、ネットワーク上のリソースの動的読み込みなどが可能になり、Flash MX 2004ではこれをさらに推し進め、よりインタラクティブなムービーが作れるようになりました。
FlashがWebの進化に貢献しているのは誰もが認めるところですが、特にFlash 8でFlash Video（FLV）形式の動画の再生をサポートし、YouTubeなどの動画共有サイトを成功に導いたことは記憶に新しいことです。
他にも、マクロメディア社がアドビシステムズ社に買収されたことが影響しているのか、Flash 8ではオーサリングツールの使用感がAdobe製品に近づき、グラフィックエフェクトが搭載されるなどの嬉しい機能追加もありました。
|
| 新機能の紹介 |
では、Free Flex 2 SDKで生成した、Flash Player 9に対応したFlashムービーでは、どこが新しくなったのでしょうか。それををみていきます。
Flash Player 9になって、一番変わったのは実行速度とスクリプトの開発環境です。アドビシステムズ社の報告によれば、従来の10倍もの速度で動くということです。また、スクリプトの開発言語には、ECMA Script 4に準拠した、ActionScript 3が用意されました。ActionScript 3は、プログラム言語としてはJavaに近い感覚でクラスベースでプログラミングすることが可能です。
残念ながら、描画機能に関しては特に機能追加はありませんでしたが、これはすでに十分強力なので困ることはないでしょう。
|
| 新たな可能性 |
実行速度が向上したのは、非常に喜ばしいことです。これまでは、サーバの負荷が心配で難しいと思われていた処理もクライアント側で行い、結果だけをサーバで処理させることができます。思いつくだけでも、ちょっとした画像や音楽ファイルの動的生成など、楽しいアイデアに使えそうです。
そして、プログラマにとって一番嬉しいのが、ActionScript 3の登場です。ActionScript 2でも、クラスベースでのプログラミングが可能でしたが、Flashならではの慣習にしたがってプログラムを作成する必要があり、ストレスを感じることが多くありました。しかしActionScript 3では、オブジェクトの構成がシンプルになり、素直にプログラミングが行えるようになりました。
ActionScript 2から3に変わって、文法的に変わった部分が多少ありますが、それほど大きな変化はありません。それよりも、ActionScript 3になって劇的にオブジェクトの構成が変わり、素直にプログラミングできるようになりました。特に、描画処理に関する部分とイベントに対応する部分がすっきりし扱いやすくなりました。
ActionScript 3の文法はJavaに似ているため、Javaで経験を積んだプログラマがはじめる場合でも、それほど抵抗なくFlexの世界に入ることができます。また、JavaScriptの統一規格であるECMA Scriptに準拠していますので、JavaScriptプログラマとの親和性も高くなっています。
加えて、Flexでの開発スタイルはHTMLにJavaScriptを書き加えていく作業に似ていますので、Web開発者なら比較的迷うことなくはじめることができるはずです。
|
前のページ 1 2 3 次のページ
|
|
|
|
|
著者プロフィール
ウノウ株式会社 酒徳 峰章
ウノウ（株）プログラマ。ソフト企画「くじらはんど」にて、オンラインソフトを多数発表。代表作は「テキスト音楽『サクラ』」や「日本語プログラミング言語『なでしこ』」など。オンラインソフトウェア大賞2001入賞。2004年度IPA未踏ユースでスーパークリエイターに認定。著書に「ゲームプログラミングで学習するActionScript（Flash8/MX2004）」など。
|
|
|
|
|
|
