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サーバサイドプロファイリング
Javaサーバサイドプロファイリング

第3回:サーバサイドアプリケーションのプロファイリング

著者:野村総合研究所  松野 洋希   2007/10/2
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メソッドの実行時間の確認

   次に、アプリケーションの遅い処理がどこかを調べることにしましょう。そのためには、プロファイラが取得する情報を変更する必要があります。

   本来であれば、メニューから「プロファイル(I) → プロファイルを変更(M)」を選択すれば切り替えることができるのですが、筆者の環境では切り替えがうまくいかなかったため、アプリケーションサーバを再起動し、プロファイラを接続し直すこととします。

   メニューから「プロファイル(I) → Profilerを接続(A)」を選択して表示される「プロファイルタスク」ウィンドウで、「パフォーマンスを解析」タブをクリックします。このウィンドウでは、パフォーマンス解析対象とするクラスを指定します。
プロファイルタスクウィンドウ
図5:プロファイルタスクウィンドウ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   まず解析対象を「アプリケーション全体」か「アプリケーションの一部」のどちらにするか、選択を求められます。「アプリケーション全体」は、JavaVMによって最初に実行されるすべてのメソッドが対象になります。「アプリケーションの一部」は、計測開始対象となるメソッドを指定することができます。

   今回は「アプリケーションの一部」を選択することにします。ラジオボタンを選択すると右側の「選択」ボタンがアクティブになるのでクリックします。すると「Rootメソッドの指定」ウィンドウが表示されます。

   本記事では、計測開始対象となるRootメソッドを手入力するため、「手動で追加」ボタンをクリックします。表示された「メソッドの選択」ウィンドウで、計測したいアプリケーションの情報を入力します。ここでは、ペットストアで動いているServletの情報を入力します。

項目名
クラス名 org.springframework.web.servlet.FrameworkServlet
メソッド名 processRequest
メソッドのVM署名 (Ljavax/servlet/http/HttpServletRequest;Ljavax/
servlet/http/HttpServletResponse;)V

表4:「メソッドの選択」ウィンドウで入力する項目

   「メソッドのVM署名」に何を入力するか悩むところですが、クラスファイルに対してjavapツールを使うことで署名を表示させることができます。実行例を以下に示します。赤い文字の部分がメソッドのVM署名です。



(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   次にプロファイル対象となるクラスを指定します。あらかじめ「すべてのクラスをプロファイル」や「Javaコアクラスを除外」など、いくつかのフィルタが用意されています。ここではプロファイル対象をもう少し絞り込み、Springのクラスのみを対象とすることにします。

   まず「フィルタをカスタマイズ」ボタンをクリックします。「フィルタをカスタマイズ」ウィンドウが表示されるので、「定義済みフィルタセット」の「追加」ボタンをクリックします。新規のフィルタセットが追加されるので、任意に設定可能な「フィルタセット名」として「SpringFrameworkアプリケーション」と入力します。

   続いてフィルタセットタイプを指定します。Springのクラスのみを対象とするので、「フィルタセットタイプ」ラジオボタンは「含む」を選択します。「グローバルフィルタ」には適切なものがないので、左下の「グローバルフィルタを編集」ボタンをクリックします。

   「グローバルフィルタを編集」ウィンドウが表示されたら「新規」ボタンをクリックし、以下の情報を入力します。値は「.(ピリオド)」で終わっていることに注意してください。

名前 SpringFrameworkクラス
org.springframework.

表5:グローバルフィルタに入力する情報

   入力が終わったら「了解」ボタンをクリックします。すると、グローバルフィルタに先ほど追加した「SpringFrameworkクラス」フィルタが追加されていることを確認できます。最後に「有効」チェックボックスをチェックします。

フィルタセットのカスタマイズウィンドウ
図6:フィルタセットのカスタマイズウィンドウ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   これで設定は完了です。「了解」ボタンをクリックし、「プロファイルタスクの選択」ウィンドウに戻ります。フィルタとして今追加した「SpringFrameworkアプリケーション」を選択して「接続」ボタンをクリックします。

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株式会社野村総合研究所 松野 洋希
著者プロフィール
株式会社野村総合研究所  松野 洋希
情報技術本部  オープンソースソリューションセンター
大規模コンシューマ向けWebサイトのインフラ構築にあたり、オープンソースのフレームワークやミドルウェアの検証・評価に携わる。2003年、日本人としては初めてJBoss社の認定コンサルタントに合格。現在は、金融系システム基盤へオープンソースソフトウェアを適用するために設計・構築を行っている。

NRIオープンソースサポートサービス OpenStandia
http://www.nri-aitd.com/openstandia/


INDEX
第3回:サーバサイドアプリケーションのプロファイリング
  サーバサイドアプリケーションの解析
  ヒープの確認
メソッドの実行時間の確認
  ペットストアアプリケーションの動作を確認