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徹底比較!!Javaアーキテクト
第1回:Webアプリケーションフレームワークの比較
著者:
シンクイット 山口 忠
2005/10/12
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Tapestry
TapestryはStrutsと同様にオープンソースのフレームワークで、Jakartaプロジェクトで開発されています。
Viewの開発にはJSPを使わずに「HTMLテンプレート」と呼ばれるものにレイアウトを記述するところがTapestryの特徴です。
デザイナーが作成したHTMLにプログラマが、後述するJWCと呼ばれるTapestryのコンポーネントを組み込むことでHTMLテンプレートを作成します。このHTMLテンプレートはJSPとは異なり、通常のHTMLファイルとほとんど同じで、HTMLとしてWebブラウザを使って表示できます。
JSPに変換したHTMLはデザイナーにとって非常にわかりにくく、デザインの修正が困難ですが、TapestryのHTMLテンプレートはWebブラウザで表示できますし、JSPのスクリプトレットもありません。これによって、デザイナーとプログラマの分業を明確に行うことができます。
図4:デザイナーとプログラマの分業の問題
Tapestryを使ったシステム開発では「Java Web Component(JWC)」というコンポーネントをベースに開発を行います。
JWCにはHTMLにレンダリング(HTMLを作成)するものやコレクションのループ処理といったロジックに役立つもの、そのほか便利なものが標準で用意されています。また、複数のJWCを組み合わせたJWCや業務システム用にカスタマイズした独自のJWCを作成することできます。
また、GUIイベントに対して実行するメソッドを定義し、そのイベントに応じた処理を記述するため、イベントドリブン的な開発となり、VBやVC、AWT、Swing経験者にはとっつきやすいかもしれません。
図5:Tapestryの概念図
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
システム開発にTapestryの適用する場合、表2のメリットがあげられます。
HTMLテンプレートはWebブラウザでデザインの確認ができるため、デザイナーとプログラマの分業が可能
再利用性の高いコンポーネントが開発しやすいため、生産性が高い
ServletAPIはTapestryで隠蔽ラッピングされているため、開発者はビジネスロジックの開発に専念が可能
表2:Tapestryのメリット
また最新バージョンは4.0(2005年8月現在)です。
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著者プロフィール
株式会社シンクイット 山口 忠
前職は大手SI企業にて、SEとして各種言語を使ったシステム開発を経験する。常に進化し続けるオープンソースソフトウェアの魅力にとりつかれて現職に至る。現在は某プロジェクトにてEJB、Webサービスを使ったシステムのフレームワークを開発しながら、Javaのプロフェッショナルになるべく、日々精進している。
INDEX
第1回:Webアプリケーションフレームワークの比較
はじめに
最近のアーキテクチャ
Tapestry
Velocity