|
||||||||||
|
前のページ 1 2 3 |
||||||||||
| Eclipse RCPについての説明 | ||||||||||
|
「Eclipse RCP(Rich Client Platform)はEclipse FoundationからリリースされているEclipseの"純正"リッチクライアントを構築するためのプラットフォームであり、Eclipse3.xから利用可能になりました」と当社技術者はEclipse RCPの説明を続けました。 そして当社技術者は、「これは技術研究の一環でつくったEclipse RCPで作ったアプリケーションですよ」とEclipse RCPについてまとめました。正直、オープンソースソフトウェアでここまで高性能なアプリケーションがつくれるようになったのかと驚きました。また、Eclipse RCPがどのようなことができるのか詳細に聞いた上で、Aサービス社向けにプロトタイプの作成を行いました。 顧客要件と技術要件を突き合せながらプロトを構築していく中、「これならいけるのでは」とT氏の顔を思い浮かべつつ妙な自信がでてきました。同じく技術者も微笑みを携えながら、新技術が顧客の役に立つかもしれないと淡い希望を胸に作業をしているように見受けられました。 この時は夜遅くまで作業をしながらも、なにか新しいソリューションが生まれるかもしれないという期待感に胸を膨らませ、楽しみながら作業をしていたのを鮮明に覚えています。作業が完了するのに時間はかかりましたが、Eclipse RCPベースのデモシステムと提案書を携えAサービス社を再訪問しました。 |
||||||||||
| デモの提示 | ||||||||||
|
「へぇ、こんなことが技術的に可能なんですね。Webベースのシステムでは無理ですよね」デモを見たB氏より感嘆の声が漏れました。ふと目線を横にそらすと、B氏の隣で頷いているT室長の顔からも他社の提案にはない画面構成に満足している様子がありありと感じられました。 2人はしばらくデモの画面を眺めていましたが、しばらくすると「時間をください。ユーザ側への確認と役員会にかけますので」とT室長はいいました。その場は、1ヶ月以内に何かしらの返事をもらう約束をして帰りました。 それから1週間ほど経ったある日、1本の電話がかかってきました。「もしもし、AサービスのTですが、もう1度当社にお越しいただけますでしょうか。機能要件とお見積り金額の確認をさせていただければと思います」 通常は会社の代表番号宛てに筆者宛の連絡があるのですが、携帯電話宛てに直接かかってきました。携帯電話に直接かかってくる用件といえば、急を要することが多く、営業の勘として何やら受注の予感がします。早速アポイントを取り、Aサービス社を訪問しました。 |
||||||||||
| 提案が実を結ぶ | ||||||||||
|
機能要件や見積り金額などについて一通りの説明をし終えたところで、「今回のシステム開発につきまして、御社に発注したいと思います。発注するにあたって、今後当社としてはどうすればよろしいでしょうか」とT室長から思わぬタイミングで発注の内示がありました。 競合他社との提案に勝ったことになりますが、当社の提案したシステムがユーザ側に評価されたのでしょう。帰社するなりシステムを受注したことを技術担当者に伝えると、「自分がだした技術やアイデアが顧客に採用されるのは感無量です」と技術者として誇らしげに胸を張って答えてくれました。それを聞いた筆者も目頭になにやら熱いものを感じずにはいられませんでした。 |
||||||||||
| 三角形のコミュニケーション | ||||||||||
|
今回の案件について、最初の顧客との接触時にはオープンソースソフトウェアを活用したシステム提案を行う当社は、様々な点からAサービス社からシステムを受注するのは難しいだろうという思い込みがありました。しかし、技術側との相談を通して「オープンソースソフトウェアはここまで進化しているのか」と思えるほどに性能が向上していることが実感できました。 技術者の技術に対する思い入れと顧客側からの要望がまさにマッチングしたこの時の快感は今でも忘れられません。営業と技術者、顧客と営業、技術者と顧客という三角形のコミュニケーションが円滑にとれたことで、新技術がはじめて「いきた技術」になったと思います。 技術進歩が激しいIT業界では、自分1人ですべての状況を把握することはまず不可能です。顧客の要望を効率的に叶えるためには、絶え間ない社内コミュニケーションを行うことが重要だと思います。 |
||||||||||
|
前のページ 1 2 3 |
||||||||||
|
|
||||||||||
|
|
||||||||||
|
||||||||||
|
|
||||||||||
|
||||||||||

