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| BPMに存在するビジネス層とシステム層 | ||||||||||||||
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今回はBPMとシステムの連携について説明します。既存のシステムを柔軟に利用する概念であるSOAが最近よく取り上げられますが、従来のシステム構築にくらべてどのように柔軟なのでしょうか。まずは従来のシステム構築の問題点について説明し、なぜSOAが生まれたのかについて解説します。 従来のシステム構築を語る上で欠かせないのが、ビジネス層とシステム層というBPMの2つの層です。通常のシステム構築では最初の段階で顧客から業務要件をヒアリングして、基本設計書を作成する必要があります。この段階では、ビジネス層と業務をシステムに反映させた時の構築要件を記述する必要があり、システムの内部要件を詳細(内部)設計書として記述します。 ビジネス層は実際の業務をあらわす層であり、システムを活用した実際のビジネスからシステムの要素を取り除いた時に残る部分です。もう一方のシステム層は、いくら業務の中身が変わろうと、変わらない普遍的な仕組みとしてビジネスのデータを受けとめて目的の処理を行い、その結果をビジネス層に引き渡す部分となります。 このようにシステム層が日常のビジネスの変化の影響を受けないことを理想とすると、ビジネス層とシステム層の間のインターフェース(接続部)が重要となります。 |
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| 変更なしが前提とされていたビジネスとシステム | ||||||||||||||
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ビジネスをシステム化する際には、業務の機能を階層構造(業務機能の普遍的な構造)で定義する必要があります。処理業務はこの階層構造の中で実行するものであり、これまで階層構造を変えるということはシステムに大きな変更が伴っていました。 階層構造を定義するのと同時に、システム構築時に業務の概念のデータ構造と扱うデータ項目(メタデータ)を作成します。このメタデータも日常の業務によって変化してはならないものであり、普遍的なものとする必要があるのです。 つまり従来のシステムは、ビジネスとシステムが変わらないことを前提に構築されていたのです。 |
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| システムの柔軟性を確保する工夫 | ||||||||||||||
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近年のビジネス環境はめまぐるしく変化することから、SOAに代表されるようにシステムは柔軟性を重要視されています。それでは、システムの安定と柔軟を同時に満足するにはどうしたらよいのでしょうか。 IDS ScheerのARISはシステムの安定と柔軟を同時に満足させるために、「5つの視点でプロセスを資産化」することをコンセプトとしています。5つの視点とは「組織ビュー/データビュー/ファンクションビュー/プロセスビュー/アウトプットビュー」であり、それぞれの視点を次のようにあげています。 ![]() 図1:ARISにおいての5つの視点
表1:ARISにおいての5つの視点例 仮に表1の視点のフレームをビジネス層とした時、特に柔軟性が求められるのは組織ビューとプロセスビューです。この部分がシステム層に影響すると、組織が変更される度にシステムの組織ビューとプロセスビューは変更され、その変化に対応するために業務に時間がかかってしまいます。そのため、柔軟性と安定性を得るためにビジネス層をシステムから切り離すことが必要となります。 |
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