第2回:TOMOYO Linuxの導入とアクセス制御を初体験 (1/4)

TOMOYO Linux
初体験 TOMOYO Linux!

第2回:TOMOYO Linuxの導入とアクセス制御を初体験

著者:NTTデータ  武田 健太郎   2007/6/26
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TOMOYO Linuxをインストールしてみよう

   「第1回:国産セキュアOSの歩み」ではTOMOYO Linuxの概要について説明しました。

   今回は実際にTOMOYO Linuxをインストールして、簡単な動作を体験するまでの流れを紹介します。途中カーネルの入れ替えが生じますが、基本的な手順は通常のソフトウェアのインストールと同様です。インストールにかかる時間も15分程度ですのでぜひチャレンジしてみてください。

TOMOYO Linuxを導入する環境

   今回TOMOYO Linuxを導入する環境は、CentOSのバージョン5です。CentOSそのもののインストールについては、以下の記事を参考にしてください。

CentOSのインストールは簡単!
http://www.thinkit.co.jp/free/article/0706/8/1/

   なお、CentOSが動作する新しいマシンを用意しなくても、無償で提供されているVMware Playerを使用し、Windows上の仮想マシンにCentOSとTOMOYO Linuxの環境を導入することもできます。

   今回は、CentOS 5をGnomeなどのGUI環境なしでインストールした直後の状態から、TOMOYO Linuxの最新バージョンである1.4.1をインストールする手順を解説します。


導入準備

   まず準備として、CentOSの初期状態で有効になっているセキュアOSであるSELinuxを無効にする操作を行います。本来TOMOYO LinuxとSELinuxは共存が可能ですが、SELinuxが原因でパッケージのインストールに失敗することがあります。無用な混乱を避けるためにも、TOMOYO Linuxの導入前にはSELinuxを無効にすることをお勧めします。

   SELinuxを無効にするには「/etc/selinux/config」というファイルの「SELINUX=」行を以下のように変更し、Linuxを再起動します。

SELINUX=disabled


TOMOYO Linuxカーネルのインストール

   TOMOYO LinuxはLinuxカーネルに修正を加えることでセキュリティ強化を実現しています。本来TOMOYO Linuxの導入には、Linuxカーネルソースコードのダウンロードや修正、コンパイルといった作業が必要になります。この手順は少々煩雑なため、TOMOYO Linuxプロジェクトでは著名なディストリビューションに関して、すでにコンパイルまで終えたLinuxカーネルのパッケージを提供しています。

   パッケージを用いれば、rpmやdebファイルをダウンロードしてコマンド1つを実行するだけで、簡単にTOMOYO Linuxカーネルをインストールすることができます。

   CentOS 5のTOMOYO Linuxカーネルをダウンロードしインストールするには、rootユーザとなり、以下のコマンドを実行します。

wget http://osdn.dl.sourceforge.jp/tomoyo/25544/kernel-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1.i686.rpm
rpm -ivh kernel-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1.i686.rpm

   TOMOYO Linuxカーネルのインストール自体はこれだけで完了です。「/boot/grub/grub.conf」ファイルをviやemacsなどの適当なテキストエディタで開いてみてください。以下のようなTOMOYO Linuxカーネルのエントリが追加されているはずです。

title CentOS (2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1)
   root (hd0,0)
   kernel /vmlinuz-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1 ro root=LABEL=/
   initrd /initrd-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1.img

   このエントリの「kernel」行に、以下のように「init=/.init」というオプションを追記します。追記後は以下のようになります(赤字が追加した部分)。

title CentOS (2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1)
   root (hd0,0)
   kernel /vmlinuz-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1 ro root=LABEL=/ init=/.init
   initrd /initrd-2.6.18-8.1.6.el5_tomoyo_1.4.1.img

   さらに、起動時にカーネルを選択しやすくするため、timeoutとhiddenmenuという行を以下のようにコメントアウトしておきます。

#timeout=5
#hiddenmenu

   これでTOMOYO Linuxカーネルを使用するための設定は完了です。

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株式会社NTTデータ 武田 健太郎
著者プロフィール
株式会社NTTデータ  武田 健太郎
平成18年よりTOMOYO Linuxプロジェクトに参加。TOMOYO Linuxのプロモーション活動と、Linux標準セキュリティフレームワークであるLSMに対応したTOMOYO Linux 2.0系統の開発を主に行っている。


INDEX
第2回:TOMOYO Linuxの導入とアクセス制御を初体験
TOMOYO Linuxをインストールしてみよう
  TOMOYO Linuxツールのインストール
  学習と強制を体験
  学習されたポリシーの確認
初体験 TOMOYO Linux!
第1回 国産セキュアOSの歩み
第2回 TOMOYO Linuxの導入とアクセス制御を初体験
第3回 TOMOYO Linuxで管理業務を委託
第4回 不正なログインを防止する方法
第5回 TOMOYO GUIとTOMOYO Linuxの素敵な関係
第6回 EclipseとTOMOYO GUIでWebサーバを簡単管理

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