
日本ヒューレット・パッカード、サーバのネットワークとストレージ接続を仮想化する「HP バーチャルコネクト」を発表
ブレードサーバ仮想化日本HP
2007/2/22 18:40
ブレードサーバの増設や交換を迅速化
日本ヒューレット・パッカードは2月22日、「HP BladeSystem c-Class」におけるネットワークの仮想化を実現する「HPバーチャルコネクト」の販売を開始したと発表した。価格は79万8,000円からで、出荷は3月上旬を予定している。
同製品は「HP BladeSystem c7000エンクロージャ」の背面に挿入するインタフェースカード型で、エンクロージャの内部配線を通じて、ブレードサーバにLANおよびSANの仮想化機能を提供するもの。
デバイスのポート固有アドレス(MACアドレスやWWN)を仮想化し、エンクロージャのスロットに割り振ることができる。ブレードを交換しても、スロットからそれまで利用していたデバイスアドレスを引き継ぐため、ネットワークの設定変更が発生せず、大幅にシステムの変更時間を短縮できるという。スロットに割り当てる仮想アドレスと接続する仮想ネットワークは、プロファイルで管理できる。
プロファイルはサーバが存在しなくても空きスロットに割り振ることができるため、あらかじめ全体の設定を行っておけば、サーバ交換時や増設時のたびに設定する必要がなくなるという。
同社ブレード・バリュープロダクトマーケティング部の山中 伸吾氏は「他社製品でもサーバの切り替えを行うことができる製品があるが、対応するストレージやネットワークに制限がある」と同社の製品では制限がないことをアピールした。
さらに「仮想化は難しいという印象を持つ方が多いが、HPバーチャルコネクトは非常にシンプルな仕組みでわかりやすい。またGUIで簡単にプロファイルの切り替えができるため、ネットワークの知識がない人でも操作できる」と強調した。
現在管理できるものは、HPバーチャルコネクトが挿入された1台のエンクロージャのみだが「2007年中には4台のエンクロージャを連携できるようにしていく」と意欲をみせた。さらにプロファイルの自動スロット割り当ても予定しているという。
(ThinkIT編集局 千本松 歩)