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Linux+DB2
Linux+DB2のパフォーマンスチューニング

第3回:システムの情報を集める
著者:日本アイ・ビー・エム  田中 裕之、高比良 晋平
2006/4/17
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はじめに

   第1回ではパフォーマンス測定項目、第2回ではOSに設定されているパラメータを解説しました。今回は第1回に解説したCPUやディスクに関する情報を収集するコマンドを解説します。
sysstatパッケージ

   Linuxのシステム情報を集めるのには、標準で使えるコマンドのほかにsysstatパッケージに含まれている「iostat」「sar」「mpstat」といったコマンドを使います。しかしOSインストール時のパッケージ選択画面で、標準を選択しているとsysstatパッケージは導入されません。

   sysstatパッケージを導入するには、OSインストール時のパッケージ選択画面で「システムツール」を選択して詳細から個別にパッケージを選択するか、または、SYSSATのサイトからソースコードをダウンロードしてインストールすることも可能です。


   sysstatパッケージは上記コマンドを提供するだけでなく、OS起動時にsysstatとcrondを起動(chkconfigコマンドで設定)することによって10分間隔でシステム情報を収集することができます。

   収集されたデータは「/var/log/sa/saXX(XXは日付)」に保存されますので、1ヶ月前にさかのぼってシステム情報を確認することも可能です。

   例えば前日の夜中にシステムのスローダウンが発生した場合、sysstatを導入していなければその前後のシステムの状態を知ることはできません。しかしsysstatを導入していれば10分間隔で情報が収集されていますので、スローダウンが発生した前後のシステム情報を確認することができます。

   各コマンドの詳細は後ほど解説しますが、システム構築時にはsysstatパッケージを導入しておくことをおすすめします。


Monitoring Tool

   ここからは、実際にLinuxのパフォーマンスを取得する代表的なツールの使い方を紹介します。


uptime

   システムのおおまかな状態を把握するためには、「uptime」コマンドを使用します。「uptime」コマンドでは下記の情報が取得できます。

[root@host1 ~]# uptime
1:57am up 4 days 17:05, 2 users, load average: 0.00, 0.00, 0.00
     

  1. 現在の時刻
  2. サーバが起動してから現在までの時間
  3. ログインしているユーザ数
  4. 実行待ち状態のプロセス数の1、5、15分間の平均

表1:「uptime」コマンドで表示される情報

   4のload averageは、プロセスが処理待ちの状態となれば増加し、プロセスが即時に処理を開始できる状態であれば減少します。load averageの適正な値はシステムによって様々ですが、ユニプロセッサのシステムであれば1〜2の範囲に収まっていることが望まれます

   例えばネットワークを使用するアプリケーションにおいてパフォーマンスに問題がある場合、load averageの値が低ければサーバよりもネットワークにボトルネックがあることが予想されます。

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日本アイ・ビー・エム  田中 裕之
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  田中 裕之
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
Linuxサポート・センター設立初期よりプロジェクト、案件サポートを実施。現在はソフトウェアとLinuxとの組み合わせでのテストをはじめとする各種検証などを担当。


日本アイ・ビー・エム  高比良 晋平
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  高比良 晋平
日本アイ・ビー・エム株式会社、Linux アドバンスド・テクニカル・サポート所属
2003年に入社以来、一貫して先進Linux関連プロジェクトやLinuxビジネスの開発に従事。現在はxSeriesハードウェア・プラットフォームでのLinuxの技術サポートを担当。


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