日本オラクル、仮想化統合基盤を実現するエンジニアド・システムを提供開始
日本オラクルは9月12日、仮想化統合基盤を実現するエンジニアド・システム「Oracle Virtual Compute Appliance(オラクル・バーチャル・コンピュート・アプライアンス)」を提供開始した。
「Oracle Virtual Compute Appliance」は、仮想環境でのアプリケーションをシンプルに構築するために設計されたエンジニアド・システム。仮想環境の構築に必要なハードウェアとソフトウェアを一体化し、統合基盤として提供することで、アプリケーション利用開始までの時間を短縮する。ソフトウェアで統合的・効率的に管理し、x86サーバーの仮想化におけるアプリケーションを迅速に展開し、構成環境の再現を可能にする。ユーザーは電源を入れてから約1時間で本番環境を準備し、仮想マシンを数分で実行することができる。
サーバー基盤にインテル Xeonプロセッサを搭載した「Sun Server X3-2」、仮想テクノロジ「Oracle VM」、ストレージ基盤に「Sun ZFS Storage Appliance」、仮想ネットワーク製品群「Oracle Virtual Networking」の仮想化コントローラ「Oracle Fabric Interconnect」と管理ソフトウェア「Oracle SDN」など、オラクルのハードウェアとソフトウェアで構成されている。
完全に組み立てられた状態で出荷され、ソフトウェア定義による最小限の構成作業で本番環境を実行できるシステムとなっている。数百時間もの作業時間を節約し、物理的なソフトウェア構成エラーのリスクを軽減することができる。
広帯域のInfiniBandネットワークを使用して構築され、すべての仮想マシンから透過的に利用できる内部接続モジュールを経由して、既存のイーサネットとファイバ・チャネル・ネットワークに接続する。
「Oracle Virtual Compute Appliance」は耐障害設計を採用しているため、障害発生時の被害を最小限度に抑えることが可能。ハードウェアまたはソフトウェア障害の際には、アプリケーションの仮想マシンが自動的に再起動する。
「Oracle Virtual Compute Appliance」は「Oracle Solaris」、「Oracle Linux」に加え、そのほかのLinuxディストリビューション、Microsoft Windowsが同時に動作するため、さまざまなアプリケーションとオペレーティングシステムが混在する仮想環境の構築に必要な統合基盤である。
「Oracle Virtual Compute Appliance」の特長は以下の通り。
・複数レイヤーにわたるシステム全体の仮想マシン群を簡単に作成・構成する「Oracle Virtual Assembly Builder」を含む。テストと構成が事前に行われた参照構成「Oracle VM Templates」を標準でサポートするため、「Oracle Linux」、「Oracle Solaris」、データベース、ミドルウェア、業務アプリケーションを含むアプリケーションに必要なコンポーネント全体を迅速に展開することができる。
・既存のネットワーク環境とストレージ環境に対応しているため、アプリケーションの移行と既存データにアクセスするアプリケーションの新規構築を簡単に行うことができる。
・新しいサーバーを追加する場合、ラックに挿入し、配線済みの4本のケーブルを接続する。次に、サーバーの電源を入れると新しいサーバーを自動的に検出、構成し、使用を開始できる。
・オラクルのエンジニアド・システムに適用されるライセンス・モデル「Oracle Trusted Partitions」をサポートするため、オラクル・ソフトウェアが稼働するCPU数を制限することで、ライセンス数の効果的な利用が可能になる。
・直感的な操作によるアプライアンス管理機能を備え、「Oracle Enterprise Manager」と完全統合されているため、クラウド環境と多層システム全体をを管理することができる。
・「Oracle Virtual Compute Appliance」に搭載される「Sun ZFS Storage Appliance」は、「Oracle Virtual Compute Appliance」で実行されるデータベースとアプリケーションに最適化されている。仮想化環境に必要な高いストレージ性能、低レイテンシ、柔軟な拡張性を提供する。
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